被災者のために、本当に役立つボランティアとは!?


   2018年8月、山口県で行方不明になった2歳の男の子の救出に助力した男性の話題が記憶に新しいが、先月の豪雨災害にも全国各地から多くの人々が復興作業に訪れるなど、ボランティア活動が盛んに行われている。その一方で、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックのボランティアの募集条件にさまざまな批判の声も上がっている。

   今回は「ボランティア」にまつわるエピソードや、心構えを教えてくれる3冊をご紹介。J-CASTニュースの書籍サイト「BOOKウォッチ(http://books.j-cast.com/)」でも特集記事を公開中。

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被災地で活動するポイントや心構えが身に付く


   「公助」では拾い切れない被災者の困りごと(ニーズ)を素早く見つけ、軽いフットワークで対応するのが災害ボランティア。『災害ボランティア入門』(編集:ピースボート災害ボランティアセンター 合同出版 756円)は、災害ボランティアの活動を知りたい人への基本情報や心構えをまとめたトレーニングブック。初めて災害ボランティアに参加する人が移動中などに必要なページから読み進められるように、トピックごとの構成になっている。

   「災害を知る/いつどこに避難したらいいの?、避難所ではどんな生活になるの?、仮設住宅ではどんな生活になるの? ほか)」、「ボランティアが身につけること/被災者のニーズを知ろう!、活動内容と必要なもの、被災地での生活における注意 ほか)」「私たちにできること/家族でできること ほか」の全3章。

   「大規模災害への備えは7日分」、「募金の使われ方」「ボランティアコーディネーターとリーダー」などのコラムも興味深い内容。

隠された搾取構造を明らかにする


   スポンサー収入4000億円と推定される「東京五輪」。この大イベントの運営を、組織委員会は11万人もの無償ボランティアでまかなおうとしている。応募にはさまざまな条件があり、10日以上できる人で、事前研修の参加も必須、宿泊費などの経費も自己負担だ。『ブラックボランティア』(著者:本間龍 KADOKAWA 864円)では、「一生に一度の舞台」などと、美名のもとに隠された驚きの構造を明らかにする。

   「酷暑下で展開される未曾有の"やりがい搾取"」「10万人以上のボランティアをタダで使役/なりふり構わぬ学徒動員計画、高齢者は募集対象外? ほか」「史上空前の商業イベント/IOCと五輪貴族を支えるスポンサーシステム、組織委の不明朗な体質 ほか」「ボランティアの定義と相容れない東京五輪/そもそも"タダ"という意味ではない、五輪運営費の内訳に対する疑念、巨額のスポンサー料をなぜ開示しないのか ほか」「東京五輪、搾取の構造/無償ボランティアがオリンピック貴族に貢ぐ構図、無償ボランティアになるためにカネを払う? ほか」など全6章。

人間嫌いだった子犬がボランティア犬に成長


「この本の主人公は、紀州犬の血をひく、和歌山県の吉増もか吉君、4歳です。
もか吉君は今でこそ、ボランティア犬として活動しています。が、元は山犬の群れで暮らす、野良犬でした。4年後には、人に寄り添う、人が大好きなボランティア犬として地域のみんなに愛されながら、活動できるようになりました。もか吉君がそうなるまでは、山あり谷あり、決して平坦な道ではありませんでした。(本書より)」。

   その4年間のドラマを、ノンフィクション作家の江川紹子さんが、何度も和歌山に通いながら綿密に取材した1冊が『家族の愛犬から地域へ── もか吉、ボランティア犬になる』(著者:江川紹子 集英社インターナショナル 1512円)。

   「側溝で保護した、子犬がやってきた」「人に寄り添う、ボランティア犬に」「動物愛護教室『わうくらす』でのふれ合い」「家族の愛犬からみんなの愛犬へ」ほか。

   新しい動物と人との関わりが見えてくる。

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