「ミニ四駆作ろう」企業公式ツイッター担当者が集う それを知ったタミヤは熱く応援

   企業公式ツイッターアカウント担当者で集まって、「ミニ四駆」を作ってみませんか――。2019年5月下旬、J-CASTトレンドのツイッターアカウントにこんなDMが届いた。

   ミニ四駆とは、タミヤ(静岡市駿河区)が1982年から販売している小型の動力付き自動車模型だ。さる3月12日には有名居酒屋チェーン店・つぼ八が「つぼ八杯(カップ)」という大会を開催し、企業公式ツイッターアカウント担当者22人が参戦。テレビに取り上げられるほどの盛り上がりを見せた。以降もさまざまな担当者たちがハッシュタグ「公式ミニ四駆部」でツイートし、交流を楽しんでいる。

企業公式ツイッターアカウント担当者7人がミニ四駆作りに挑戦
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説明書をよく見て、パーツは必要な時が来たら切り取る

   今回、ミニ四駆作りを呼び掛けてくれたのは「つぼ八杯」の参加者の一人で、1887(明治20)年創業の老舗画材店・文房堂(東京都千代田区)の広報担当、鍋田さん。J-CASTトレンド記者を含め、7社のツイッター担当者が文房堂神田本店3階の「文房堂GalleryCafe」に集合した。参加者は全員それぞれ違うミニ四駆のキットを持参しており、記者が選んだのはミニ四駆REVシリーズ「トライロング」だ。

「説明書にしっかり作り方が書いてあるので、それを見て作りましょう。カフェの閉店時間までに完成させれば、ごほうびが待っていますよ」

   鍋田さんの合図を受けて箱を開けると、大小さまざまなパーツが入った袋が次々に登場。どれをどう組み立てればいいか見当もつかない...。ミニ四駆に一度も触ったことがなかった記者は途端に不安が噴出したが、ともかく説明書を広げた。ぱっと見た印象は文字やイラストがびっしりで混乱するが、1つ1つの組み立て工程が図で示されているので、順に指示に従ってパーツをはめたり、シールを貼ったりすればいい。

   パーツは必要なものを必要な時に切り取って使うのが望ましい。記者は先にパーツを全てニッパーで切り取ろうとしたが、鍋田さん曰く「何がどのパーツかわからなくなるうえ、なくしやすいのでやめた方がいい」。また参加者の多くが苦戦していたのが、ギアやシャフトの動きをスムーズにし、パーツの摩耗を防ぐ潤滑剤「グリス」の扱いだ。小さなチューブに入っているが中身を出すのに力がいるため、パーツへの直塗りが難しい。そこで鍋田さんが予め用意していたつまようじに一度つけ、そこからパーツに塗り付けていった。

   パーツによっては、思い切って力を込めないと正しくはまらない箇所もある。初めは「ここで合っているか」と心配になるが、パチンと音を立ててはまったり、ホイールに六角シャフトがすんなり通ったりすると気持ちいい。夢中になっているうちに説明書の指示がすんなり理解できるようになっていった。また参加者たちが合間に模様をツイートすると、タミヤのミニ四駆公式ツイッターアカウントも反応。こんな投稿で場の雰囲気を和ませてくれた。

「周りの人より進みが遅くても焦らないでくださいね。マイペースは大切。楽しむ気持ちが大切です」

「最初に感じるハードルの高さを何とかしたい」と企画

   完成までは、早い人で30分ほど。記者も含めシール貼りまで辿り着けない参加者もいたが、全員が時間内に組み上げて、文房堂GalleryCafe提供の「ごほうびスイーツ」にありつき、達成感を味わった。

   その後、文房堂神田本店4階「文房堂ギャラリー」に場所を移し、出来立てのミニ四駆で走行体験。参加者たちは広い床で思い思いにミニ四駆を走らせて歓声を上げ、最初から作り上げたマシンが動く様子を楽しんだ。

   参加者のミニ四駆作りを近くで見守り、必要に応じて手助けをしていた鍋田さんは本企画のきっかけについてこう語った。

「『ミニ四駆、作ってみたいけど説明書が難しそう』と断念してしまっている知人を見かけたことですね。ミニ四駆は一度組み立てさえすれば、それほど難しくありません。だからこそ、最初に感じるハードルの高さを何とかしたいと思い、みんなでわいわい楽しくミニ四駆作りをするのはどうだろうと考えました。参加者たちが楽しそうに作っている姿を見ていて、私もとても楽しかったです」

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