電車内の握り棒は誰のもの? 立っている乗客がつかむと座っている人が手を払いのけ...

   電車の座席の間や端に設置されているポール(握り棒)は、誰のためにあるのか。

   先日、記者が車内で立っていたところ、急な揺れを感じてポールをつかんだら、目の前の席に座っていた乗客も同じようにポールを握って体を支えた。そこまではよかったのだが、手が触れてしまった際に払いのけられてしまったのだ。

電車の座席の間や端に設置されているポール、立っている人も使っていい?
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東京メトロ、東武鉄道、小田急電鉄の見解は

   記者は150センチ台前半の身長のため、乗客が多くまっすぐに立つことが難しいラッシュ時や急ブレーキ時はつり革よりもポールの方が、とっさにつかめて体を支えやすい。ただツイッターを見ると、記者のように「電車で立っていてポール(棒)をつかんだら、目の前で座っている人に不快感を示された」と書き込んでいる人が複数いる。

「座席端にあるポールにつかまっただけなのに、なに?!と睨んでくる座っている女性。満員電車だから許してー」
「ちょい混み電車内で立って棒持ってたら、おじさんに『邪魔なんだよ!』って怒られて手を払いのけられたのですが...怖かった...これ持ったらダメなんて習ってない」

   このポールは立っている人は使ってはいけないのか、鉄道各社に電話取材した。

   東京メトロ広報部は、(1)座席を利用する際、立ち・座りの補助に使いたい、 (2)座席に仕切りを設けてほしい、などの要望を利用者から受けたために設置したものだと説明したうえで

「電車がやむを得ずブレーキなどをかけた場合には、つり革などと同様につかまって、体を支えるために使ってほしい」

とし、立っている人も利用できると話した。東武鉄道の広報部はポールについて「もともとバリアフリー化に対応して設置したもの」と説明。やはり「席に座る時、席から立ち上がる時」に使うことを想定しているとしながらも、立っている人も急な揺れやブレーキで危険を感じた場合はつかまってよいものだという。

   小田急電鉄では、一部車両の長座席(7人掛けシート)に設置している。同社CSR・広報部担当者によると役割は大きく2つあり、(1)1人でも多くの乗客に座席を利用してもらうための「座席整理」と、立ち上がる際に支えにしてもらうため、(2)身長が低いなど、つり革につかまるのが難しい立場の人にも、安心して電車を利用してもらうためだという。そのうえで、座っている人も立っている人も「譲り合いながらご利用ください」と述べた。

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