豪雨災害で自宅が浸水被害に 床下は不衛生、対策せず掃除すると感染症の恐れ

   九州で記録的な大雨が続いている。2020年7月6日には、長崎・佐賀・福岡の3県に「大雨特別警報」が発令された。2日前、ほぼ全域で氾濫した球磨川流域に位置する熊本県人吉市をはじめ、建物への浸水被害が数多く発生している。

   こうなると、雨がやんで市街から水が引いても安心はできない。復旧作業の際、衛生管理を怠ると感染症にかかる恐れがある。

大雨で「家が浸水被害に…」
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消毒前に洗浄や拭き取りで汚れを除去

   自宅が浸水被害に遭った場合、復旧作業にあたっては日本環境感染学会が2017年に公開した「一般家屋における洪水・浸水など水害時の衛生対策と消毒方法」を参考に、感染症対策を前もって知っておこう。

   まずは「ガス漏れがないか」を確認。停電していない場合、電気系統は安全が確認できるまでブレーカーを切っておく。数日たって自宅に戻る時は屋内にカビが発生している可能性があるため、ドアと窓を開放して30 分以上換気した後に家に入るのがよい。ただし、清掃が完了するまで子どもやペットは室内に入らせないよう注意だ。

   清掃は床や壁、金属部分、調理台、シンクなど固い場所は水とせっけん(洗濯せっけんや食器用洗剤)で洗い流し、泥や破片を取り除く。浸水したものは「洗濯可能か否か」で判断を分ける。洗えないカーペット、布製ソファなどの家具は撤去するが、衣類や布類は熱水洗濯、あるいは80度の熱水に10分以上漬けた後で洗濯し、乾燥させる。

   洗浄や拭き取りによって十分に汚れを除去し、乾かした後で消毒する。対象によって希釈倍率や方法が異なるため、同資料内「消毒薬の使用方法」の項目を見ながら適切な対応を取るのが望ましい。

肌の露出を抑えた服装と頭、顔、目を保護

「浸水した家屋の床下は衛生環境が不良となり、細菌性の下痢や食中毒などが発生しやすい状況になりますので、しっかりと消毒することが肝要です」

   住宅・建築物関連の専門工事を手がけるピコイ(東京都千代田区)の公式サイトにはこのような説明がある。予防のため、日本環境感染学会の資料とあわせて以下に気を付けて掃除・生活するのがよい。

(1)食事前や排泄後などは、しっかりと手を洗う
(2)水道水に異常を感じた場合には近隣の水道局へ連絡
(3)井戸や受水槽は、安全と衛生を点検・確認してから使用
(4)水に浸かった食品や、停電により保存温度が保てなかった要冷蔵・冷凍食品はできるだけ廃棄
(5)体に異常を感じたら早めに医療機関を受診
(6)食べ物はできるだけ加熱する

   思わぬけがを防ぐため、掃除する際の服装は長袖や長ズボン、カッパ、ゴム手袋などを着用し、肌の露出をおさえるのがポイント。足元は、泥の中に釘などの危険物が隠れている可能性があるため長靴を履く。その際、踏み抜き防止のインソールがあるとよい。ヘルメット、帽子、タオル、ゴーグル、マスクなどを用いて頭部や顔、目を保護することも重要だ。

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