「ペッパー」いまどうしてる? 球場に並ぶ45体、サーティワンや家電量販店は撤去

   ソフトバンクの人型ロボット「Pepper(ペッパー)」45体が、福岡ソフトバンクホークスのホーム球場・PayPayドームに登場した。2021年3月3日、ペッパーの公式ツイッターが伝えた。昨季は試合中に外野スタンドでダンスを披露し、話題に。それにしても45体並ぶと迫力だろう。

ペッパーは過去に、各種施設や飲食店に導入された。一方、以前よりも姿を見かけなくなったと指摘されることがある。現状を調べた。
45体が並んでチームを応援(公式ツイッター掲載の動画のワンシーン)
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「現在は全て展開を終了」

   ソフトバンクの公式サイトでは、ペッパーの企業への導入事例を紹介している。それによれば、アイスクリームチェーン「サーティワン アイスクリーム」の店舗に16年11月に設置されていた。

   ペッパーを通して、メッセージアプリ「LINE」上で運営会社の公式アカウントの登録を促すため、試験的に運用していた。J-CASTトレンドが21年3月2日に「B-Rサーティワンアイスクリーム」を取材すると、営業管理室の担当者は「現在は終了し運用を行っておりません」と回答した。

   ネスレ日本では、14年12月から家電量販店のコーヒーメーカー売り場にペッパーを設置し、来店客に対する商品提案に活用してきた。同社の広報担当者は3月4日の取材に、「現在は全て展開を終了」しているとのこと。

   家電量販店のヤマダ電機は2016年10月、関東の4店舗に「Pepper for Biz」を設置。具体的な店舗の場所は不明だが、ツイッター上では16年12月24日、写真とともに「ペッパーが渋谷のヤマダ電機にいた」という目撃投稿があった。実際にヤマダ電機の「LABI渋谷」に訪れたところ、すでに撤去されていた。かつては同店に置かれていたようだ。

   同じくペッパーを導入していた「はま寿司」高田馬場店(新宿区)に3月5日に訪れた男性に聞くと、「ペッパーはいなくなっていました。去年はいたような気がします」と話した。

市役所で新規採用

   ただ、いなくなる例ばかりではない。食品ブランド「岩下の新生姜」に関する展示を体験できる「岩下の新生姜ミュージアム」(栃木市)では、商品の販売コーナーに17年5月ごろからペッパーを導入している。

   21年3月5日にミュージアムのプロジェクト担当者に取材したところ、「今でもペッパーくんは活躍しています」と話した。来館客に対し、販売されている商品や併設しているカフェのメニューを紹介しているという。

   新たに導入する施設も。福岡県嘉麻市役所の本庁舎は、20年6月からペッパーを設置している。人事秘書課の担当者に聞いたところ、来庁者に対して各課への案内をしているとの説明だった。

   ペッパーのデータを見る限り、来庁者とのコミュニケーションは1日約30回行われているとのこと。コロナ禍のため、職員と直接話すより飛沫の飛ばないペッパーを活用するのではないかと推測した。

   また、開発会社のソフトバンクロボティクスの発表によると、21年1月27日から2月14日まで横浜高島屋で開催されたバレンタインイベント「アムール・デュ・ショコラ」にもペッパーが導入されたという。こちらでは、来場客のマスク着用有無の検知などに活用された。

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