オミクロン株は軽症じゃなかったのか 「死者数」米国ではデルタ株並みに

   オミクロン株による新型コロナウイルスでは、軽症や無症状が多いとされてきたが、このところ死者もジワリと増え始めている。オミクロン株は感染力が強く、世界各国で感染者の数はこれまでのコロナとは比較にならない。すでに感染が爆発している米国では、死者数がデルタ株の流行時と同程度になったという。

3回目のワクチン接種をいかに早く進めるかが、死者数を抑えるポイントに
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死者は二ケタに

   NHKの調べによると、2022年1月26日の死者は、全国で34人。国内では1月に入ってもしばらくゼロが続いていたが、22日に17人を記録して以来、23日が14人、24日が18人、25日が42人と、二ケタが続いている。

   大阪では26日、基礎疾患のない40代男性を含め3人の死亡が確認された。東京では5人の死亡が発表され、この中には40代の男性1人も含まれている。

   TBSのNスタは26日、1月の大阪の死者をまとめている。それによると、「基礎疾患あり」が19人、「なし」が6人。年齢別では40代と60代が各2人、70代4人、80代10人、90代が7人。

   まだ少数とはいえ、「40代」「基礎疾患がない」という人が目立ち始めている。

沖縄では中等症や重症が増加

   読売新聞によると、先行してオミクロン株が広がった沖縄では、これまで軽症がほとんどだった傾向に変化が出ている。1月3日には重症者がゼロ、中等症も56人だったが、20日には6人と202人に増えた。県は「高齢者の感染が増えたことが一因」と分析している。

   重点医療機関の県立南部医療センター・こども医療センター(南風原町)の和気亨病院長は、「変異株のオミクロン株は症状が軽いという見方もあるが、それは健康で体力のある人の場合。高齢者は同株でも重症化しやすく、このままでは再び医療が逼迫するかもしれない」と話している。

   全国の重症者の数も26日には470人。年頭の8倍ほどに増えている。厚生労働省のデータでは、過去のコロナの場合、重症者の6割以上が命を落としている。重症者は感染のピークを過ぎてから増えるといわれているので、これから死者の数が急速に増える可能性がある。

「3回目接種」が進まない

   オミクロン株による死者は世界的に増えている。BBCは26日、「米国のコロナ死者数、デルタ株流行時と同程度に 高齢者と未接種者に集中」と報じている。

   米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、1日当たりの死者数の7日平均は、今月21日に2000人を超過。23日も2033人となった。これは昨年9月の、デルタ株の流行のピーク時とほぼ同じだという。死者の大半は、65歳以上の高齢者か、ワクチンを接種していない人たちだ。

   オミクロン株の感染者数はデルタ株の数倍になっており、入院患者数もデルタ株のピーク時を越えている。

   スタンフォード大学の感染症専門家、アブラアル・カラン博士はBBCの取材で、オミクロン株は一般的にデルタ株よりも症状が軽く、今回の死者数の多さは入院率の高さに起因していると指摘している。

「重症化する確率が低くても、絶対数が非常に多いからだ。非常に大きな数に対する『少ない確率』は、大きな数になってしまう」

   すでに日本でも、感染者数はデルタ株の流行時を大きく上回っている。基礎疾患がある人や高齢者への3回目のワクチン接種をいかに早く進めるかが、死者数を抑えるポイントになっている。しかし、実際には当初予定より接種が大きく遅れており、不安が尽きない状況が続いている。

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