「正露丸が品薄」ネットで悲鳴 一部原料が終売で欠品、購入数に制限かかる

   胃腸薬「正露丸」。ラッパのマークで知られる大幸薬品をはじめ、キョクトウ(富山市)や本草製薬(名古屋市)など複数メーカーが製造、販売している。ツイッター上では、正露丸が近ごろ、ドラッグストアで品薄になっているとの報告を目にする。

   大幸薬品広報に取材すると、白い錠剤の「セイロガン糖衣A」タイプについては、一部製品が欠品していると回答があった。

大幸薬品「セイロガン糖衣A 36錠」 こちらは現在も出荷している
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「他社原料への切り替え」に時間かかる

   ツイッター上では最近、「正露丸の棚がすっぽり全部空」「どこ行っても正露丸糖衣が売ってなくてキツい」と、正露丸の品薄に触れる投稿を毎日のように見かける。

   ドラッグストア「マツモトキヨシ」では、公式サイト上で取扱商品を注文できる。2022年11月25日19時現在、「正露丸」と検索すると4品ヒットする。うち3品が大幸薬品のものだ。

   同社の正露丸には、漢字表記の「正露丸」シリーズと、糖衣タイプでカタカナが混じる「セイロガン糖衣A」シリーズがある。

   マツモトキヨシで見つかる製品のうち、「大幸薬品 正露丸 200粒」では、注文可能数が「ひとり5点」までと制限されている。「大幸薬品 正露丸 100粒」も「5点まで」だ。

   さらに「セイロガン糖衣A 36錠」という製品では、「1点まで」とされている。

   先述の大幸薬品広報によると、「セイロガン糖衣A」シリーズでは、一部原料が終売し、「他社原料への切り替え」に時間がかかっている。これにより製造が間に合わず、一時的に製品の欠品が発生しているとの話だ。

   2022年中に販売が予定されているのは、「セイロガン糖衣A 36錠」のみ。公式サイトによると、「36錠」のほかには「84錠」「PTP包装(48錠、120錠)」、「携帯用イエロー/ピンク(24錠)」という種類がある。

   一方、同社の漢字表記「正露丸」シリーズについては「通常通り出荷」しているとのこと。あくまで同社の話であり、他社の「正露丸」についてはコメントする立場にないとした。

9月にメーカー自主回収あった

   マツモトキヨシサイトには上述の3品のほか、キョクトウ(富山市)が販売する「正露丸糖衣 50錠」が、在庫表示「×」で注文できない。オンラインストアでは取り扱い終了済みと表示されている。

   なお正露丸をめぐるツイッター上での「品薄」と関係があるかは不明だが、キョクトウは9月6日、糖衣タイプではない通常の「正露丸」製品について一部ロットの自主回収を発表している。安定性確認試験において一部有効成分が承認規格を外れたことが理由だ。リコール対象は、「130粒」「150粒」「260粒」「550粒」の一部ロット品とされる。

   この影響で、「富士薬品」(さいたま市)は9月28日、オフィス・家庭への配置薬や通販サイトで販売していたキョクトウ製「正露丸 150粒」の自主回収と取り扱い停止を発表している。

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