ChatGPTを相談相手として尊敬 デジタルネイティブのユニークAI活用術

【連載】Z世代のトレンド研究
「Z世代」は、日々どんな情報に注目し、トレンドを追っているのか。
テテマーチ(東京都目黒区)マーケティング研究室「lookey(ルーキー)」のプロジェクトリーダー・川又潤子さんが、Z世代メンバー(同社定義:1995年から2010年生まれ)と共に、はやりのヒト・モノ・コトを取材。人気の秘訣をZ世代の視点で分析し、伝えていく。

   読者の皆様は、普段どのようなAIを利用していますか?本連載では「Z世代が、AI(人工知能)サービスをどのように活用しているか」を紹介していきます。前回は、入力したテキストから自動でイラストを生成するAI「Dream」の魅力をひもときました。

   今回は、対話型AI「ChatGPT」を最長4時間連続で使用して「日常生活に無くてはならないツール」とまで評する「lookey」メンバーの篠川君(23歳)が、ヘビーユーザーならではの使い方を紹介します。

「ChatGPT」の魅力を語る篠川君
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お礼を言うのは自然なこと

篠川:パソコンで作業をするとき、「ChatGPT」を開いておいて、わからないことやアイデアが欲しいときにプロンプト(指示)を入力しています。例えば、趣味の小説執筆でストーリーを練る際に相談していました。より高い精度で「ChatGPT」から返事をもらうために、プロンプトは英語で入力して、アイデアをすり合わせるため何度も質問を繰り返し、最長4時間の使用に及びました。納得できる返事が返ってきたときは「ありがとう」と返し、逆に納得できない返事が返ってきたときは「でも」を使って反論する。人と話すときと変わらないコミュニケーションを取っています。

   そもそも、なぜ、篠川君は人間と話すように接しているでしょうか。

篠川:僕は「ChatGPT」の技術の進歩を実感して、そのすごさを肌で感じ、尊敬の念すら持っています。さらに、僕たちZ世代は、物心ついた頃からLINEやDMなどチャット形式のコミュニケーションに触れてきました。そういったやり方に慣れているからこそ、自然とお礼を言っているのかもしれません。

   「ChatGPT」無料版では、自然言語処理技術「GPT-3.5」を採用しています。これはユーザーが入力した言葉を学習・蓄積して、次回の会話時により正確な回答を提供することができるため、まるで人間と会話しているようなコミュニケーションを取ることができます。そのため、「僕たち人間の思考の範囲内の回答なので、本物の人と会話しているように感じる」と語る篠川君。

   では、一体どこにAIと人間の明確な違いを感じているのでしょうか。

篠川:なにか選んだり、考えたりする過程を楽しむことこそが人間のやるべきことだと思っています。AIには、「精度の高い占い」や「運」のような不確実性が高く、人間では難しい予測が出せるようになると一層面白そうです。

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