慢性疾患への対応が主だった被災地医療 緊急シンポで報告

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   日本医学ジャーナリスト協会 (水巻中正会長) が2011年4月16日に開いた大震災緊急シンポジウムには、医療関係者や会員のほか一般からも多数が参加、約120 人が現地報告を聞いた後、活発な討論が行われた。

   「大地震でジャーナリスト、医療者はどう動いたか...被災地からのレポート」と題して開かれた。 東日本大震災の被災地で救援活動にあたった医療関係者は1万5000人に達するが、シンポジウムでは、医師の加塩信行・南多摩病院診療部長、泰川恵吾・ドクターゴン診療所長、歯科医師の柳川忠廣・日本歯科医師会常務理事、看護師の石井美恵子・日本看護協会看護研修学校教員、池谷千尋・キャンナス焼津代表が報告に立った。

   宮城県気仙沼市などの避難所の写真を示しながら各地の状況が語られた。どの現場も、外傷などの急性・外科系の患者さんは少なく、むしろ慢性病・内科系の患者さんの対応が多かったという。関連死で最多は肺炎だった。

   2人の看護師さんは廃校跡の避難所の衛生環境や食事がひどく「これが先進国か」と憤りを感じた。柳川さんは多数の歯科医が検視に参加したこと、初めのうちはガソリン不足で困ったことなどを話した。泰川さんは被災地でも使える電子カルテを紹介した。

   仙台在住の穴澤鉄男・元河北新報記者は地震後の被災各地の写真を示し、前野一雄・読売新聞編集委員は放射能の不安で救援が少ない福島県いわき市などの状況を、小出重幸・前読売新聞編集委員は福島第一原発事故の対応を報告した。

   その後のパネルディスカッションでは、尾身茂・自治医大教授が同大学の救援の取り組みや危機管理のあり方について発言した。学校・公民館よりホテルを避難所に使えないか、といった提起や、原発事故を巡っては官邸、原子力安全委、東電など要となるはずの組織の機能不全が話題になった。災害時に限らない日常の医療不全にも話は及んだ。

   シンポジウムでは入場料代わりに義援金を募り、約17万5000円が集まった。同協会は今秋、さらに内容を深めたシンポジウムを開く方針だ。

   (医療ジャーナリスト・田辺功)

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