日本はまだ放射能が怖い 海外楽団員の「来日拒否」なお続く

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   原発事故の影響を恐れるなどして、海外からのオーケストラ公演などが中止になったり、楽団員らが来日を拒んだり――。

   東日本大震災から半年が過ぎたが、こんなケースが未だに止まらず、関係者が頭を悩ませている。

楽団員約400人のうち約100人が来日拒否

「合唱メンバーや裏方のスタッフを含め、放射能を恐れて日本に来るのを躊躇している人は非常に多いんですよ」

   ドイツの名門「バイエルン国立歌劇場」の来日公演を主催する日本舞台芸術振興会(NBS)では、広報担当者が、取材に対してこう漏らす。その結果、東京などで2011年9~10月にかけて行う公演では、参加予定だった団員約400人のうち約100人が来日を拒否した。

   ただ、外部から腕利きの演奏家らを招いて欠員を補うため、名門の名に恥ずかしくない舞台になるという。主役級の歌手数人が拒否したという一部報道は誤りで、病気の手術で出演しない1人を除き、すべて来日するとしている。

   ドイツは、原発事故後から現在も、日本への渡航自粛勧告を出している。駐日ドイツ大使館では、一時大阪に退避したほか、9月5日には、放射能を恐れて約10のポストが空席のままだと一部で報じられた。

   本国では、メルケル首相が原発廃止まで打ち出したが、楽団員らの来日拒否は、ドイツに限ったことではない。

   NBSの担当者によれば、6月には、イタリアのバレエダンサーが来日を拒否して代役を立てた。7~8月には、オーストリアやフランスのダンサー数人がキャンセルするなど、例はたくさんあるという。

   もっとも、主催者が来日拒否などは聞いていないというケースもある。9月のイタリア・ボローニャ歌劇場公演や10月のウィーン・フィル公演だ。しかし、事故の影響が出ているのは事実で、5~6月にウィーン少年合唱団が、6月にはドイツのドレスデン・フィルが放射能への懸念から公演を中止している。

随行の医師が食事の放射線量測定も

   公演中止や来日拒否が続く背景には、各国の事情があるという。

   日本クラシック音楽事業協会の常務理事は、1つには、ドイツのように国が渡航を制限していることがあると指摘する。

「イタリア、スイスも渡航制限をしており、事故直後のフィレンツェ歌劇場公演では、市長が帰国命令を出していました。ドイツなどは、チェルノブイリ原発事故で怖い経験をしていますので、放射能アレルギーがあるんでしょうね」

   さらに、現地のメディアが事故を誇大に書き立てていることもあるのではないかという。

「事故後には、日本列島が2つに割れたという報道もあったんですよ。あるニュースが、東京・渋谷の老舗ライブハウスに原子力発電所があると誤報を流したのも話題になりました」

   こうしたことから、来日する楽団員らも神経質になっているようだ。

   バイエルン国立歌劇場の日本公演では、劇場側が飲料水への不安から、全員に1人1日3リットルの仏エビアン水入りペットボトルを支給する。加えて、随行する医師が日本で出される食事について放射線量を測るというのだ。主催のNBSでも、団員の日本滞在期間を短くするなどの配慮に骨を折っている。もっとも、気にしない人も多く、個人差があるという。

   公演中止などの被害は深刻だ。日本クラシック音楽事業協会の調べでは、2011年6月時点で全体の2割に及ぶ754件、計46億円の損失になり、文科省の審査指針で、一部が補償対象になる方向になった。常務理事は、こう言う。

「原発事故での日本政府の発表は、海外向けの英文の方が詳しいとされ、各国が危険度を知るうえでの参考にしています。また、日本政府は事故発生時にはメルトダウンを知っていたとテレビ番組で報じられ、海外の人も発表でだいぶ隠していると思っているようです。今は来日する楽団も増えてきていますが、早く日本の信用を取り戻さないと大変なことになると思いますよ」
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