円最高値の背後にある見方 米国、欧州より「日本はまだまし」

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   外為市場の円高に重ねて、日米欧の政策決定システム比較が盛んだが、「日本が欧米よりまだまし」(エコノミスト)との見方が出ている。

   まず米国。財政赤字の上限引き上げをめぐる与野党協議の混乱は記憶に新しいが、米国ウォッチャーは「茶会党(ティーパーティー)が『がん』 だ」(全国紙ワシントン特派員)と指摘する。

欧州は危機を脱する道見出せない

   ティーパーティーは2008年秋のリーマンショック後、全国に拡大した「増税反対」「小さな政府」を掲げる全国の数百の草の根運動で、政党の ように全国的な中央組織(司令部)はない。2010年の中間選挙の下院で共和党が過半数を占める原動力になり、ティーパーティーの主張に賛同する議員が共和党内で急増した。

   ティーパーティー伸張の根底には、金融危機に対応した巨額の財政出動や、低所得者も加入できる公的医療保険制度の整備への反発がある。上院は民主党、下院は共和党が多数というねじれ国会の中、このティーパーティー系の議員たちは財政赤字の上限を引き上げることに強く抵抗し、これを共和党の指導部も抑えられず、米国債のデフォルト寸前に追い込むという「世界の金融市場のことを少しでも分かっていれば考えられない対応」(全国紙特派員)も厭わなかった。その後、米国債の格付けが引き下げられたのも、「ティーパーティーの頑なな態度で、今後見込まれる米景気の 悪化にも、有効な対応は打ち出せないとことを見越したから」(同)。

   欧州の行方も深刻だ。債務危機の震源地、ギリシヤは財政再建計画をまとめては、その実行ができずに追加計画を打ち出す代わりに欧州共同体 (EU)の支援を求め、それでも計画通り進まず、また支援を求めるーーという悪循環に陥り、スペイン、イタリアなど南欧の財政が深刻な国々へ の波及が懸念されている。

   ユーロ圏内で経済力格差がある中、金融政策はユーロ圏で欧州中央銀行(ECB)が、財政政策は各国が独自に決める、 という財政と金融の分裂というユーロが抱える根本矛盾が混乱を呼び、ユーロ安を招いているのだから、独仏、とりわけドイツが財政的にギリシヤ はじめ南欧の国々を支えられるかがかぎを握る。

   ドイツはギリシヤなどを支援するにしても、徹底的な緊縮を求めるが、それが国々の景気をさらに 悪化させ、財政赤字をかえって膨らませる可能性がある。「欧州がこのジレンマを脱する道は見出せない」(エコノミスト)との悲観論が市場で強まる。

日本の場合、経済政策に関する限り与野党対立ない

   対する日本。財政は、確かに赤字が国内総生産(GDP)の2倍近くに達する世界最悪レベルで、国債も格付けも引き下げられているが、一向に長期金利 も上がらず、円高が進む。国内政治的には、米国と同様の与野党ねじれ国会で成立間もない野田佳彦内閣の政権運営の行方は不透明だが、こと経済政策に関する限り、震災からの復興のため公共投資を進めることに、与野党対立はなく、策定中の第3次補正予算案の早期成立は確実。しかも、財政の健全化のための増税に、国民の多数は基本的に賛成している。竹森俊平慶応大教授は「欧米でみられる政治の閉塞が日本には存在しない」(8 月24日付「日経新聞」)と指摘している。

   こう考えると、現在の円高のトレンドが大きく変わることは、当面、考えにくく、むしろ一段と円高が進む可能性が高いが、日本は、震災復興という意味のある公共投資を、国内資金(増税)で賄って進めるという、内需型成長が可能ということになる。竹森教授も、為替レートなど「他力」 より、復興計画の着実な実行という「自力」が「日本経済の行方を決めるという認識が何より重要だ」(同)と強調している。

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