トヨタの敵はトヨタだった アクアから始まる販売会社再編

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   トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「アクア」の販売は出足から絶好調だが、これがトヨタの販売会社存続に大きく影響するとみられている。

   アクアは2011年12月26日、全国のトヨタ店、トヨペット店、トヨタカローラ店、ネッツ店の全4販売系列から発売された。

プリウスもアクアも、併売車販売は系列を超えた実力試験

   平均月間販売目標は1万2千台だが、すでに発売前の事前受注で6万台を獲得。トヨタは発売後1年間の平均月販台数を1万5千台程度と見込む。好調にスタートしたアクアの販売だが、全系列併売車種であることが、トヨタブランド全国4800店の激しい生存競争を生み出した。

   トヨタは2009年5月、3代目「プリウス」の販売をトヨタ店とトヨペット店の併売から、トヨタカローラ店とネッツ店を加えた4系列併売へと移行させた。量販車のトヨタブランド全系列併売は初めてで、その後2011年5月発売の「プリウスアルファ」も4系列併売となった。

   3代目プリウスの販売は好調なスタートを切り、旧型プリウスの保有母体を持つトヨタ店とトヨペット店は高い販売水準を維持し続けた。

   一方、新たに加わったトヨタカローラ店とネッツ店の販売は徐々に失速した。またプリウスアルファの販売では東日本大震災後の生産遅れの中で、納期が見えなくとも受注をしっかり取った販社・販売拠点と受注獲得に消極的な販社・販売拠点に分かれた。

競合相手は同一地域内のトヨタブランド販社

   トヨタブランド全系列併売の主力車であるプリウスとプリウスアルファの販売実績は、系列を超えた販社・販売拠点の実力試験となった。当然のことながら受注の多い販社は配車枠を多く獲得した。

   新たな全系列併売車アクアの販売では、販社の経営者の多くが競合相手を同一地域内のトヨタブランド販社と考えている。ホンダ「フィット・ハイブリッド」との販売競争よりもトヨタブランド内での成績を重視しているわけだ。

   このような中でアクアの事前受注は多くの販社が3月までの配車枠に達した。需要が多いコンパクトカーであることや世界トップの低燃費、169~185万円の価格設定などが受注好調の要因となった。

   販売活動では、車のサイズや価格帯から大きな保有母体である「カローラ」を持つトヨタカローラ店と「ヴィッツ」を扱うネッツ店に販売の分があるとされる。両系列とも「プリウスの販売でトヨタ店とトヨペット店に売り負けた」ことに対する悔しさがある。

イベントの来場者数、試乗件数などの営業成績も実力として比較

   またプリウスアルファの販売で納期の問題から受注を逃した販社は、アクアで地位を挽回しようとしている。アクアへの代替を勧めやすいコンパクトカーの保有母体が少ないトヨタ店とトヨペット店は、他ブランドから乗り替える新規客の獲得に意欲を示している。

   各社の成果は、受注台数だけでなく発売フェアを始めとするイベントの来場者数、試乗件数などの営業成績も実力として比較される。同一地域内のトヨタブランド他社より成績が劣れば、トヨタブランドの販売網における販社・販売拠点の位置付けは低下し、存在意義が問われることになるわけだ。

オーバーストア解消に動くトヨタ陣営

   国内新車市場は需要に対して販売拠点数が過剰なオーバーストア状態にある。この解消に向けてトヨタは2009年、国内販売体制の見直しに本腰を入れ、地域市場ごとに新車需要の規模に合った販売拠点体制へと販売網を再構築し始めた。

   これにより複数の販売店舗を維持し難い小規模市場では、系列を超えた販社統合や合同販売店舗の設立による店舗の集約などが進められている。その動きは販売台数は多いが経営コストが大きい大都市の販社も同様。再編が避けられない地域の販社の経営者は、統合の際に主導権を握れるようにしたい。新型車アクアの受注好調を今後も維持することは、トヨタに対する重要なアピールとなり、販社・販売拠点の存在意義を高めることになる。

   だが人気車であっても高水準の受注を維持できる時間は限られている。復活予定のエコカー補助金は2012年の前半は追い風だが、補助金の交付期間内に納車できなければ逆風に変わる。交付期間は秋には終了するとみられる。限られた期間内に納車可能な配車枠を広げることが各社の大きな課題。アクアの配車枠拡大と自社・店舗の存在感向上に向けて、トヨタブランド販社・店舗同士によるアクアの受注競争が激化している。

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