2024年 4月 26日 (金)

民主・細野豪志擁立は「見え透いている」 若手議員は選挙生き残りに必死

   若くてイケメンと評判の細野豪志環境・原発相(41)を「選挙の顔」にしようと、民主党の若手議員らが代表選に担ぎ上げる構えだ。しかし、狙いが見え透いており、ネット上でも、揶揄する声が相次いでいる。

「細野氏が首相になれば支持率は50%まで上がるかもしれない。国会答弁などでボロが出ないうちに、臨時国会冒頭で解散だ」

   読売新聞の2012年9月5日付記事によると、民主党のある中堅議員はこうあけすけに話したという。

ネットは、「甘くない」と冷めた声

選挙の顔なのか(2011年4月撮影)
選挙の顔なのか(2011年4月撮影)

   週刊誌などでは、民主党は総選挙で惨敗すると予想されている。そこで、野田佳彦首相(55)では勝てないと危機感を募らせた若手議員らが、「野田降ろし」を画策したらしい。

   細野豪志氏がもし代表になれば、そのまま憲政史上最年少の若い首相が誕生する。そんな話題性は、選挙で生き残りたい若手議員らにとって頼みの綱だ。しかも、細野氏は、外見もいいとされる。タレント女性と路上でキスしているところを写真週刊誌にキャッチされたこともあるほどだからだ。

   落選危機が伝えられる中堅議員も、この話に乗っているとみられている。

   細野氏が9月10日告示・21日投開票の代表選に出馬すれば、一転して、野田首相と一騎打ちの激戦になる。細野氏本人は、4日の会見でも、「代表選は考えていない」としていたが、野田首相の再選を支持するかは明言しなかった。そして、ここに来ての細野コールで、一部では出馬の意志を固めたとすら報じられた。本人も6日、「出馬要請は重く受け止める」「しっかりと自分の考えを返事したい」と報道陣に明かし、7日にも決断するとされている。

   とはいえ、狙いを見透かされ、ネット上では、冷めた声の方が多いようだ。

   「人材難を象徴するような人選」「その程度で勝てるほど甘くない」「脇も甘いからまたスキャンダル起こしそうだけど大丈夫?」…

「野田首相なら100議席のところを、110とか115」

   政治評論家の浅川博忠さんは、細野豪志氏がたとえ民主党代表に選ばれたとしても、自ずと限界があるとみる。

「すぐに解散しても、民主党は勝てないでしょう。ご祝儀相場でたとえ支持率が50%になっても、多少負け幅が少なくなるだけだと思います。確かに、若手議員を10~20人救えるかもしれません。しかし、野田首相なら100議席のところを、110とか115取れるぐらいでしょう。調査では、自民党が200議席ぐらいと、比較第1党になる結果がすでに出ていますから」

   細野氏は、悩んでいるはずだと指摘する。

「たとえ首相になっても、一番長くて10か月そこそこの在任期間です。何もしない総理で終わるわけですよ。負けて責任を取らされることになれば、41歳の若さで過去の人になってしまいます。将来を考えると、安易には誘いに乗れないでしょう」

   そもそも、細野氏が代表選に出馬しても、勝つ見込みがなかなか立たないという。

「選挙にある程度強い中堅以上は、自らが過去の人になる恐れがありますから、世代交代を嫌って、野田首相に入れる人も多いでしょう。細野氏は、若いだけでリスクもあります。それに比べ、野田氏は消費増税を通した実績や安定感があり、現状では、6対4の割合で有利だと思いますね」

   細野豪志氏は、野田内閣の閣僚であり、現段階では政策の違いもはっきりしない。そんな中で、脱原発を目指す議員もいる反野田勢力をまとめて、うまくやっていくことができるかということもある。もし出馬するとしても、細野氏は、多くの試練を乗り越えなければならないようだ。

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