2024年 4月 27日 (土)

上杉隆新ニュースサイトスタートから「多難」 「改ざん」批判に加え、茂木「編集長」辞任

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   上杉隆さん(45)が立ち上げたニュースサイト「Daily NO BORDER」がドタバタに見舞われている。「編集長」に就任した脳科学者・茂木健一郎さん(50)も、わずか1週間にしてその椅子から降りてしまった。

   上杉さんは2013年5月18日、同サイトの運営会社・NO BORDER(東京・港区)の社長職に専念することを理由に、自由報道協会の代表を辞任したばかり。いわば代表職をなげうって創設した、渾身の新サイトなのだが――

大手メディアでは報じにくい地道な取材記事を載せるサイト

   「Daily NO BORDER」は、既存のニュースサイト「NewsLog」をリニューアルする形で2013年5月20日オープンした。フリー記者による、大手メディアでは報じにくい地道な取材記事を載せるという、まさに上杉さんの年来の主張を体現するサイトだ。

   その「Daily NO BORDER」の編集長として発表されたのが、茂木さんだった。多才で知られる茂木さんだが、編集長とはいかにも畑違いでは、と意外な人選に驚く声に対し、茂木さんはツイッターで、

「私の、No Borderの『編集長』としての唯一の職務は、『全体、あるいは項目ごとに多様性が保たれているかどうかをチェックすることだけです。保たれていればそれでよし、おかしかったら指摘してください。』だということです」

と説明した。

   茂木さんはその後の声明でも実質上の編集長が他にいること、またそれが誰かを把握していないとも明かしており、実質上は外部アドバイザーだったらしい。

   ところがその「編集長」茂木さんに、非難が殺到する事態が発生した。上杉さんに批判的な内容の、個人のツイッターまとめ(トゥギャッター)に対し、NO BORDER社の広報アカウントが一部の内容を削除するなどの編集をしていたことが、23日以降相次いで「発覚」したのだ。

YouTubeで茂木さんが辞職表明

   これらのまとめ記事は誰でも編集可能に設定されており、「改訂」自体が悪いわけではない。しかしNO BORDER社は上杉さんが社長を務める会社であり、それが上杉さんへの批判を一部とはいえ除去したということで、ネット上では上杉さんサイドによる「恣意的な編集」「改ざん」との指摘が相次いだ。

   批判は上杉さんのみならず「編集長」の茂木さんにも及んだ。茂木さんも困惑した様子で25日未明、

「あのさ、上杉隆くん @uesugitakashi 改竄うんぬんて、どういうことですか。君に頼まれて、『記事の多様性』だけを見ていいと言われて引き受けた『編集長』ですが、そういう経緯を知らない人たちがツイートを飛ばしてきて、うるさくて仕方がありません。説明してください」

と上杉さんへの説明を要求。さらに同日朝にはYouTubeに投稿した動画で、自身は編集に関わっていなかったと改めて繰り返し、「実質と形式を一致させるべき」との理由から編集長辞任を申し出た。

「誤解を招くような結果になったのは事実」と「お詫び」

   結局、茂木さんは「ダイバーシティ(多様性)アドバイザー」に移行し、また茂木さんの意見を受ける形でNO BORDER社は26日、まとめ改訂について「誤解を招くような結果になったのは事実」などとして「お詫び」を掲載した。

   一方で、Daily NO BORDERのウェブサイトでは茂木さんの「編集長」就任の事実がなかったことにされ、20日付で「ダイバーシティアドバイザー」に就いたことになっているほか、上記の「お詫び」でも、あくまで消したのは「上杉の著作物(有料メルマガなど)を無断で掲載している部分、あるいは事実無根の誹謗中傷の類いなどを中心」にしたものとも主張している。

   「真実の記録」「未来への指針」を標榜するサイトとしてはほろ苦いスタートにはなったが、民主党の原口一博議員が上杉さんについて「真実を伝えようとする人は、『怖れ』をも生む。タブーに挑戦する人間は、敵も作る」と擁護的に発言するなど、期待の声もあるようだ。ちなみに上杉さん本人は27日午後、のどかにこんなつぶやきを。

「東海の小島の磯の白砂に吾泣き濡れて蟹と戯る。北海道なう。w(>_<)w」
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