東京五輪までに首都高「つくり直し」 巨額の建設費用どう生み出す

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   2020年の東京五輪開催決定を受けて、交通インフラの整備が進められている。なかでも首都高速道路を中心とした道路網の新設、改修に都が積極的だ。

   開通から40年以上が経過している区間がある一方、交通量が1日10万台を超えるほどの混雑が常態化している。スムーズな輸送が五輪誘致の公約のひとつだが、巨額の費用負担が避けられないのも事実だ。

開通から40年以上経過した道路は3割

東京五輪までに首都高の姿は変わるか
東京五輪までに首都高の姿は変わるか

   東京都の猪瀬直樹知事は、2013年9月11日に放送されたBSフジの番組で、首都高速1号羽田線の老朽化に触れて、その改修の必要性を強調したという。羽田線は建設から50年を数える。2012年12月には、天井版の吊り材が1か所破断していることが確認され、補修。その前に中央道・笹子トンネルで天井版が落下して死傷者を出す大事故が発生しており、老朽化が懸念されていた。

   「高齢化」しているのは羽田線だけではない。国土交通省「首都高速の再生に関する有識者会議」がまとめた資料を見ると、開通から40年以上経過しているのは都心環状線や目黒線など、全体の29.7%に上る。同30~39年という路線も合わせると5割近くに達するのだ。7年後の五輪開催時には当然、さらなる劣化が避けられない。

   一方で、首都高の使用状況は過酷だ。大型車交通量は都内23区の一般道路の5倍。また2012年10月平日の平均交通量を見ると、都心環状線の交通量は1日平均10万台以上、湾岸線も葛西―大井間は最大で16万9000台となっている。この周辺は東京五輪で多くの競技が開催される予定で、選手村やメーンプレスセンターも置かれることとなる。五輪誘致の際は東京の交通網の充実ぶりを押し出し、猪瀬知事が「誰もがいつも時間通りに会場に行ける」とアピールしていただけに、本番での渋滞の頻発は是が非でも避けたい。

   都は2013年1月18日、東京の中長期的な都市戦略をまとめた「2020年の東京へのアクションプログラム」を発表。この中で交通面の課題として、3つの環状道路の整備を挙げている。都心の大動脈である中央環状線は、老朽化のため「再生に向けた取り組みを国に要求」するとした。都心部の渋滞解消のため、外環道や圏央道の早期完成の必要性も訴えている。

   中央環状線では現在、最終区間となる「品川線」の9.4キロ区間が建設中で、完成は2014年度末の予定。また臨海部を結ぶ「晴海線」2.7キロのうち、豊洲―晴海間の1.2キロ区間は2015年度の開通を目指して工事が進んでいる。

半地下の高速道路に「ふた」をして土地をつくりだす

   首都高を補修、新設するには当然、財源が必要となる。首都高速道路会社の調査研究委員会が2013年1月15日にまとめた提言によると、老朽化が進む路線での大規模な修理やつくり直しをした場合、その費用は7900億~9100億円との試算だ。使用年数が増えて古くなっていく湾岸線や5号池袋線などを含めると、さらに3200億円が必要になってくるという。

   莫大な費用をねん出するためにユニークな案も浮上した。都心環状線の銀座付近は半地下になっており、この道路に「ふた」をかぶせることで高速道路の上に「土地」をつくりだすのだ。そこを使う権利を売却して、修繕費を確保しようというアイデアだ。

   ただこうした区間は全体のわずか6%に過ぎず、首都高の約8割は高架だ。トンネルや橋梁といった構造物が多く、維持費がかさむのも悩みの種。しかも構造物の経過年数40年以上が3割、30年以上も5割と、修理を繰り返しているとはいえ使用状況は綱渡りと言えよう。

   耐性面はもちろん景観の点からも、日本橋を隠して六本木中心部をさえぎるように貫く高架橋を撤去して、新たな街づくりを進めるという提案も国交省の有識者会議から出された。だましだまし補修を続けていくよりも思い切ってつくりなおし、東京五輪までに間に合わせるという考えもあるだろう。だが巨額の費用をすべてカバーするのは現時点では難しい。高速料金の値上げで利用者にツケが回るのか、それとも「ウルトラC」の妙案が生まれるか、五輪開催まで7年、残された時間はそれほど多くない。

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