アラファト議長「毒殺説」やはり本当だった? 専門家が「ポロニウム210」検出と報告

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   2004年に死亡したパレスチナ自治政府のヤセル・アラファト議長の死因を巡って、ささやかれていた毒物による暗殺を裏付ける報告が英医療専門誌に掲載された。

   スイスの専門チームが、アラファト議長の遺品から毒性の強い放射性物質「ポロニウム210」を検出したという。これに先立ち2012年には、中東カタールのテレビ局「アルジャジーラ」が調査報道により、同じ結果を報じていた。

入手するには専門家と大型の特殊装置が必要

1993年、イスラエルとの和平合意を果たしたアラファト議長(右)(Wikimedia Commonsより)
1993年、イスラエルとの和平合意を果たしたアラファト議長(右)(Wikimedia Commonsより)

   アルジャジーラは議長夫人の協力を得るなど9か月間にわたって徹底調査し、番組内容を2012年7月4日付の記事とともに、インターネット上で公開している。議長の遺品をスイスの医療機関に持ち込み、帽子や下着に付着していた髪の毛や血液などを採取して検査した結果、議長が使っていた歯ブラシや下着、入院後に使っていた病院用の帽子に付いていた血液など複数から非常に高いレベルのポロニウム210が検出されたのだ。

   ポロニウムとは、キュリー夫妻が発見した放射性物質として知られる。原子力資料情報室のウェブサイトでの説明によると、毒性の高い元素で、半減期は138日と短く、体内に取り込んだ場合はアルファ線による被ばくの影響が強い。入手方法は「天然ウランから分離する方法と原子炉または粒子加速器を用いる方法」だが、いずれも「専門知識と技術をもつ人材と大型の特殊設備が必要」で、すなわち「国が補助している組織が関係していると考えるのが自然」としている。さらに、わずか1グラムでも入手するのは困難だという。

   ポロニウム210はポロニウムの同位体だ。旧ソ連の諜報機関に勤務していたアレクサンドル・リトビネンコ氏が英国に亡命し、反ロシア政府の論陣を張っていた2006年、何者かによって毒殺されたが、この時に用いられたのがポロニウム210とされる。

   2012年11月、議長の遺体は夫人ら家族の同意を得て掘り起こされ、スイスとフランス、ロシアの専門家チームにより死因に関する調査が行われた。スイスの研究者たちは2013年10月12日、英科学誌「THE LANCET」に報告書を掲載、そこには「議長の所有物からポロニウム210が検出された」と書かれている。一方、ロシアのチームは10月15日までに「ポロニウム検出されず」と全く逆の見解を発表したと、ロイター通信が伝えた。

医師団はだんまり「これは政治の問題だ」

   アラファト議長の死は、当時から謎だらけだった。イスラエルがパレスチナを攻め、議長の求心力が衰えていた時期で、当時のイスラエルのアリエル・シャロン首相は議長との交渉には応じない強硬姿勢を示していた。そのさなかの2004年10月12日に議長が「食事から4時間後に脱力感に襲われ、おう吐や腹痛を起こした」という。

   主治医は「インフルエンザ」と診断したが症状は悪化し、その後エジプトやチュニジア、ヨルダンといった中東の隣国から医師団を呼び寄せるが一向に改善しない。その後、フランスに移送されて治療を受け、いったん症状が収まったかに見えたがこの間も毒物使用の可能性には一切触れられなかったそうだ。快方へ向かう決定的な治療にはつながらず11月11日、議長は息を引き取った。

   医師たちはポロニウム使用の可能性を疑わなかったのか。アルジャジーラは、議長を診断した主治医や、エジプトやチュニジアから来た医師団に取材を試みるが、ことごとく断られる。その弁解は、「これは政治の問題だ」と何らかの圧力をにおわせたり、軍から口止めされたりときな臭さが漂う。さらに、詳しい調査をしようと議長夫人の協力のもと、病院が採取していた議長の血液や尿のサンプルを入手しようとしたところ、通常は最低10年保管されているはずが死去から4年後には廃棄されていたという。

   議長の遺品となった歯ブラシからポロニウム210を検出したという研究者は、歯ブラシがケースに納められていたうえカバンの中に入っていたことから、「自然にポロニウムに触れたとは考えにくい」と指摘した。さらに、議長がフランスの病院に移送される際にかぶっていた自前の帽子の内側からもポロニウムが見つかっている。誰かが意図的に付着させたとしか考えられない。死後10年が経過し、調査は進んでいるもののミステリーは解明されないままだ。

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