家電・薄型テレビ市場の2014年を占う(2)
ソチ冬季五輪やサッカーW杯ブラジル大会で、薄型テレビは売れるのか? GfKジャパン・山形雄策さんに聞く

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   薄型テレビ市場にとって、2014年はソチ冬季五輪やサッカーW杯ブラジル大会というビッグイベントが大きな商機と見込まれている。半面、4月には消費税率の引き上げという「壁」もまた立ちはだかる。

   家電量販店などを通じて市場調査を行っているジーエフケイマーケテチィングサービスジャパン(GfKジャパン)のアナリスト、山形雄策氏に2014年の薄型テレビ市場を占ってもらった。

最大のイベントは「消費増税の駆け込み需要」

ソチ五輪やサッカーW杯よりも「消費増税の駆け込み需要」で売れる!(写真は、GfKジャパンの山形氏)
ソチ五輪やサッカーW杯よりも「消費増税の駆け込み需要」で売れる!(写真は、GfKジャパンの山形氏)

―― 2014年の薄型テレビ市場をどのようにみていますか。

山形 2014年は、エコポイント制度の終了やアナログ放送の停波に伴う特需の反動減がだいぶ和らぐとみています。2013年の620万台を「底」に、14年は630万台と4年ぶりに前年を上回ると予測しています。

―― けん引役は「4Kテレビ」でしょうか。

山形 4Kテレビについては、その画質の高さから徐々に認知度が上がってきています。一般にテレビの買い替えを考えるとき、画質を重視する傾向が高いことがあります。たとえば2014年に買い替えようという人は、テレビの寿命が約7年とすると07年頃に買った人です。ふだん見ているときにはあまり感じないのかもしれませんが、テレビは壊れてくると画面が暗く映ったりします。そういったことが画質に不満をもつきっかけになります。買い替えのタイミングで、画質を重視して4Kテレビを求める人もいることでしょう。

―― 2014年は2月にソチ冬季五輪が、6~7月にはサッカーW杯ブラジル大会が開催されます。薄型テレビにとって絶好の商機とみる向きがあります。

山形 ええ、そういった期待は聞いています。ただ、ソチ五輪やサッカーW杯が、薄型テレビを「買う」ための動機になるかといえば、マイナスに働くことはありませんが、積極的な動機づけにはなりにくいと考えています。

   ソチ五輪は2月ですから、五輪を新しいテレビで見たい人は年末商戦などに動きがあります。テレビは1年間を通じて12月に最も売れるのですが、大きな購買動機にはなっていないように思えます。

―― サッカーW杯は6~7月の開催です。家電メーカーや家電量販店では、4月の消費増税後の反動減を緩和してくれる「材料」として期待していると思うのですが。

山形 たしかに期待していると思いますが… ただ、4KテレビはCS放送で4K映像のコンテンツが放送される予定なので、多少動きがあると思います。家電量販店でも、そのあたりは積極的にPRしていますから、大画面で高画質の4KテレビでW杯を見たい、という人には響いてくると思います。

   ただ、結局はソチ五輪もW杯にも「いま、買い替えなければ」といった切迫感がないんです。その意味では、むしろ商機は消費税率の引き上げによる駆け込み需要のほうが大きいとみています。

―― 消費増税の駆け込み需要ですか。でも、反動減が気になります。

山形 じつは1年を通じて、12月に次いでテレビが売れるのが3月です。学生が社会人として新しい生活を始めたり、転居などのときに購入したりするわけです。その売れる3月に、消費税率引き上げの駆け込み需要のピークが重なることになりますから、2014年3月のテレビの売上高の伸びは前年比で2ケタは期待できそうです。

   実際に、テレビの購入を検討している人の7割以上が増税前に買い替えや買い増しを検討しています。

   ただし、駆け込み需要による販売増は4月以降の「反動減」に吸収されることになります。おそらく、3~4か月は(反動減の)影響が残るでしょう。2014年通年では、消費増税の駆け込み需要による押し上げ効果はほとんどないと考えています。

薄型テレビの「競争相手」はパソコンにスマホ?

―― 薄型テレビが継続的に売れるには、何が必要なのでしょうか。

山形 たとえば、現在はテレビでインターネットの動画を見るということが多くの人にとって習慣になっていないのではないでしょうか。地上波やBS、CSとチャンネルこそ違いますが、テレビは放送されている番組(コンテンツ)を見るモノとして定着していて、他のコンテンツを見るという発想そのものがありません。

   実際に、そうやって長年テレビを見てきたのですから、仕方がないことではありますが、たとえば、これまでYouTubeの動画をパソコンで見ていた人が、最近はスマートフォンで見ているように、なぜ大画面テレビでYouTubeの動画を見ないのでしょう。それはおそらく、単純に習慣がないからです。

   大局的に「映像を見る」ということを考えると、テレビとスマートフォンやタブレット端末、PCは競合する機器といえるのかもしれません。そうしたとき、大画面テレビでYouTubeなどのインターネット動画も視聴してもらえるようになる、すなわち、テレビで視聴するコンテンツが多様化すれば、今後テレビに対する需要も伸びてくる可能性は十分にあります。


山形雄策氏プロフィール
やまがた・ゆうさく 2006年ジーエフケーマーケティングサービス(GfK)ジャパン入社。アナリスト。テレビをはじめとした映像・音響製品などの市場分析に従事。

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