日立が「日立マクセル」を独立させ、再上場する理由 黒字でも「非中核事業」は切り離す

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   日立製作所の子会社、日立マクセルが2014年3月18日、東京証券取引所に再上場する見通しとなった。東証が2月14日に承認した。マクセルは2010年に上場廃止となり、日立の完全子会社となった経緯がある。その後、構造改革が進展したことから、市場環境に対応するためには、上場して独立性を高めた方が成長できると判断した。

   日立はマクセルの完全子会社化後、保有株の一部をグループ企業に譲り、現在の保有比率は98.3%。上場時に売却し、保有比率を30%程度に引き下げる。上場後も、研究開発、技術、販売面での協力を続ける。マクセルの時価総額は1000億円を超える見通しだ。

リーマン・ショック後は業績が低迷、構造改革

まもなく再上場(画像は「日立マクセル」公式サイト)
まもなく再上場(画像は「日立マクセル」公式サイト)

   マクセルは1961年、日立系列だった日東電機工業(現日東電工)の乾電池、磁気テープ部門が分離・独立して操業開始。オーディオ用カセットテープやビデオテープを次々と製品化し、国内外で高いブランド力を誇った。64年に日立の子会社になり、77年には東証2部に、80年には同1部に上場している。

   90年代に入ると、デジタルメディアの急速な普及で、磁気テープの市場規模は縮小。携帯電話などに使われるリチウムイオン電池や業務用インク、光学レンズなど、磁気テープで培った技術を応用しながら、それ以外の開発にも力を入れてきた。

   だが2008年秋のリーマン・ショック後は業績が低迷。事業を再構築するためには日立グループ内で緊密な連携を図った方がうまくいくと判断し、上場廃止の道を選んだ。

   以後、電池事業の一部を分割し、意思決定を迅速化させて収益の改善に取り組んだほか、国内子会社5社との経営統合、海外事業統括会社の発足、電池事業の吸収合併、グループの液晶プロジェクター事業部門統合――などの構造改革を進めてきた。

   今後は、リチウムイオン電池や、自動車向けの部材の需要が急速に高まると見込まれている。地域や製品分野ごとに需要をとらえ、迅速な意思決定を行うためには、上場して独立性を高めた方がうまくいくとの結論に至った。

日立本体とは方向性が異なる事業と判断

   日立としても、本体はインフラなど、大型の製品・サービスを中心とした「社会イノベーション事業」を成長の柱と位置づけている。マクセルは優良会社であるとはいえ、小型の製品・サービスを機動的に展開する必要があることから、日立本体とは方向性が異なるとの判断もあるとみられる。

   マクセルの2013年3月期の連結業績は、売上高1092億円、経常利益19億円、純利益5億円。収益力が高いとはいえないが黒字は維持している。黒字であっても「非中核事業」は大胆に切り出すという日立の方針が、より鮮明になったといえる。

   日立は2009年3月期連結決算で7873億円という空前の巨額の最終赤字を計上した。そこからV時回復を遂げたのは、今回のような矢継ぎ早の「選択と集中」があった。ハードディスク駆動装置事業を米企業に売却したほか、中小型パネル事業はジャパンディスプレイに統合。海外空調事業は米社と合弁化し、火力発電システムは三菱重工業と事業統合するなど、非中核事業をどんどん切り出してきたのだ。

   もちろん、切りだすだけではない。医療機器、医療情報システムなどを手がける日立メディコをこの3月1日に完全子会社化する予定だが、これはメディコが手がけるヘルスケア分野を「社会イノベーション事業」の重要分野と位置づけているためだ。

   ただ、相次ぐ「切り出し」の結果、連結売上高は2008年3月期の11兆円から、2013年3月期は9兆円と2兆円も落ちている。20 16年3月期に10兆円への回復を目標に掲げており、既存事業の「選択と集中」とともに、「中核事業で海外企業を買収するなどの成長戦略が必要」(業界関係者)との指摘も出ている。

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