預金者がお金を払う「マイナス金利」 そんな時代はやって来るのか

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   景気浮揚を狙いに、欧州中央銀行(ECB)が「マイナス金利」を導入してから3か月。ECBが追加利下げとユーロ圏企業に対する融資債権を証券化した資産担保証券(ABS)の買い取りというテコ入れに踏み切った。

   ECBは2014年9月5日、中央銀行への預金金利をマイナス0.2%に、限界貸出金利を0.3%にそれぞれ0.1ポイントずつ引き下げたほか、政策金利のリファイナンス金利(債務者が債権返済のために、債権者から新たな融資を受ける際の金利)を0.1%ポイント引き下げ、過去最低となる0.15%とした。

欧州中央銀にお金を預ける銀行は「手数料」を払うことに

「マイナス金利」になると、「たんす預金」が増える?(画像はイメージ)
「マイナス金利」になると、「たんす預金」が増える?(画像はイメージ)

   「マイナス金利」とは、金利がマイナスになること。つまり通常であれば、お金を借りる側が貸す側に利息を支払うが、マイナス金利の場合はお金を貸す側が借りる側に金利分を支払うことになる。

   欧州中央銀行(ECB)がマイナス金利を適用したのは、2014年6月11日。ECBがユーロ圏18か国の銀行から預かるお金に付ける金利を、それまでのゼロから0.1%のマイナスにした。あわせて、政策金利を年0.25%から過去最低の0.15%に引き下げた。

   マイナス金利によって、ECBにお金を預ける銀行は手数料を払うことになる。そうなると、銀行は手数料を払ってまでECBにお金を預けることはしないので、企業の貸し出しにお金を回しやすくなる効果が期待できる。

   また、ドルや円などの通貨より魅力が薄れることでユーロ安を招き、輸入品の価格上昇などを通じてインフレ率が高まるという効果も見込める。それによって、景気を浮揚させようというわけだ。

   ECBのドラギ総裁は8月7日、理事会後の会見で、「マネー・信用の動きは依然弱いが、かつてほど悪くはない」「長期のインフレ期待は変わりないが短期のインフレ期待の低下がみられる」などと、6月に発表した政策、なかでも「マイナス金利は効果的だった」と語った。

   とはいえ、先進国の中央銀行として初めての「マイナス金利」が思うような効果が得られていないことは、今回の追加利下げでも明らか。

   預金者(銀行)から金利を取ってまで景気を回復させようとしたのに、うまく機能しないのはなぜなのか――。

   国際金融アナリストの小田切尚登氏は、「マイナス金利にすることで企業に資金が回るようにすることは、理論的には間違ってはいません。しかし、現実的な政策ではなかったといえます」と指摘する。

マイナス金利になったら、銀行口座は解約が殺到?

   どの銀行も、預金を集めて企業などに融資することで収益を上げている。預金はいわば、収益源となる貸し出しの原資だ。

   前出の小田切氏は、「ECBがマイナス金利にしたからといって、銀行はそれを一般の預金者に転嫁できません。そんなことをしたら、預金が流出して大きな損失を被ります。つまり、銀行にとってマイナス金利は収益を脅かすことになっても、寄与するものではないわけです」と、説明する。

   一方で、一般の預金者にとって銀行預金はいまや「財布代わり」だ。たとえば日本では、公共料金やクレジットカードなどの決済がセットされ、現金が必要なときにはATMで引き出せる。社会インフラといっても過言ではない。

   万一、マイナス金利になったら預金口座は解約。銀行の貸金庫も手数料がかかるから、現金を手元に置いて、持ち歩くしかなくなる。物騒だし、それもまた現実的ではない。

   小田切氏は「そう考えると、欧州の銀行も結果的に『たんす預金』を増やしただけなのではないでしょうか」と、みている。

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