石炭採掘、北海道の燃料販売会社が37年ぶりに新規参入 原発停止で発電向けの需要見込む

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   北海道の燃料販売会社、札幌第一興産が石炭の採掘事業に参入する。道内で新規に採炭がはじまるのは、記録が残っている炭鉱に限れば37年ぶりという。

   炭鉱は最盛期(1950年代後半~60年代初め)には全国に900近くあったが、石油燃料への移行や安い海外炭に押されて90年代までにほとんどが閉山した。いわば斜陽産業で、現存する炭鉱は北海道にしかなく、しかも8事業者しか操業していない。

石炭事業、「発電向けはまだまだ成長の余地がある」

37年ぶりの新規参入、4月にも石炭が生産される(画像は、イメージ)
37年ぶりの新規参入、4月にも石炭が生産される(画像は、イメージ)

   札幌第一興産の石炭採掘事業の第1弾は、北海道栗山町に開く、露天掘り炭鉱の「阿野呂第一炭鉱」。露天掘り炭鉱では、ほぼ40年ぶりの新規参入とされる。

   鉱区は夕張市に近い16ヘクタールの民有地で、石炭の埋蔵量は3万8100トンを見込む。年間1万~2万トン程度を採掘。3~4年ですべてを掘り出す計画で、すでに北海道経済産業局に事業計画を申請し、2015年1月14日に認可を受けた。採炭には、同社の全額出資子会社があたる。

   札幌第一興産は、「炭鉱は現在除雪中で、終わりしだい採掘に着工。早ければ4月には出炭できると思います」と話す。

   同社の石炭事業は1949年の創業時から。官公庁から一般家庭に至るまで幅広く販売してきた。現在はロシアやインドネシアなどの海外炭の販売も手がけている。

   採炭事業で着目したのは、電力会社の火力発電だ。同社は「(石炭事業は)一般向けは斜陽化していますが、発電向けはまだまだ成長の余地があります」と話し、火力発電燃料としての石炭需要の高まりが、「今後も期待できる」とにらんでいる。

   石炭火力発電は温室効果ガス(CO2)の排出量が多いのが難点だが、石油よりもコストが数段安いことや、最近は高効率石炭火力の導入が進められている。また、北海道内では国産炭専用の火力発電所があるという事情もある。

   同社は、採掘した石炭は他の露天掘り事業者を通じて、北海道電力の石炭火力発電用として出荷するという。

   とはいえ、阿野呂第一炭鉱の規模は他の露天掘り事業者の採掘量と比べて、「ケタ違いに小さい」。同社としてはこの炭鉱を足がかりに、第2、第3の炭鉱を開発し、石炭の採掘事業を本格化したい考えだ。

原発停止が「追い風」に

   一方、石炭火力発電の需要は全国的に高まっている。資源エネルギー庁の「日本のエネルギー 2014」によると、「電力の供給は海外からの化石燃料に頼っており、その依存度は過去最高の水準にある」という。

   東日本大震災前の2010年度は海外からの化石燃料の依存度は62%。電力の燃料構成で、海外からの輸入炭は24.6%を占めていた(国内炭は0.4%、石炭全体で25.0%)。それが2013年度には海外からの化石燃料の依存度は88%に上昇。石炭の割合も30.3%に上昇したが、そのほぼすべてを海外炭でまかなっている状況にある。

   背景にあるのは、2011年3月の東日本大震災による東京電力・福島第一原子力発電所の事故以降の原子力発電所の稼働停止だ。北海道電力の泊原発も例外でなく、再稼働の見通しは立っていない。

   加えて、原発停止に伴う火力発電への依存度の高まりと、輸入原油や海外炭のコストの高止まりもある。「安い電気料金」が求められるなか、国産炭は原油や海外炭に比べて割安感が出てきたため、注目度が増しているわけだ。

   北海道経済産業局によると、道内には現在、国内唯一の坑内掘り炭鉱の「釧路コールマイン」と7か所の露天掘り炭鉱があって、釧路コールマインは年間約50万トンを生産。露天掘り炭鉱の生産量は7社で約70万トン。あわせて年間120万トンの石炭が生産されており、そのほとんどが火力発電に使われているという。

   札幌第一興産にとって原発停止はいわば「追い風」だが、同社は「申請準備に5年もかけてきました」と、原発事故以前に採炭事業への参入を決めたと明かす。

   北海道経済産業局は「震災以降、数字のうえでは目に見えて増えているわけではありませんが、現場では休日返上で採掘にあたっており、増産体制にあります」と話している。

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