「出遅れ株」の象徴、東電が1か月で5割急騰 「原発再稼働」にも期待、個人投資家が買い?

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   東京株式市場で日経平均株価が連日のように高値を更新するなど、好調な日本株にあって、アベノミクスの「出遅れ株」の象徴といわれてきた電力株も勢いづいている。

   なかでも東京電力の株価は大きく伸びて、最近の1か月あまりで5割上昇。2015年6月2日に付けた年初来高値の772円は、3月19日の年初来安値(442円)から74.7%も値上がりした。

  • 東電株1か月で5割上昇、買い支えているのはGPIF?
    東電株1か月で5割上昇、買い支えているのはGPIF?

東電株、好決算に他業種との相次ぐ提携に好感

   東電株が上昇していた背景には、2015年3月期決算が好調だったことや、他業種との相次ぐ提携がある。売上高にあたる営業収益は、前期比3.7%増の3兆3341億円。営業利益は69.4%増の2833億円と大きく伸ばした。

   東電は2011年3月に起こった福島第一原子力発電所の事故以降、巨額賠償負担や廃炉費用などがかさんで経営が悪化。事故にかかる費用を除いても、12年3月期以降は2期連続で営業赤字を計上した。

   原発が停止しているため、火力発電に頼らざるを得なくなり、燃料費が膨らんだことが主な原因だが、13年9月に電気料金の値上げを実施。14年3月期にようやく増収増益を確保した。15年3月期はコストカットを継続するとともに、14年秋以降の「燃料安」が効いた。

   加えて、株価を後押ししたのが、リクルートホールディングスやポイントカードの「Ponta」を手がけるロイヤリティマーケティング、ソフトバンクといった、業態を超えた合従連衡がある。電気料金の支払いにポイントを付与したり、電気料金と携帯電話料金の「セット割引」を提供したりすることが考えられ、16年春からの家庭向け電力小売りの自由化に積極的に対応する姿勢が、好感されているようだ。

   とはいえ、2015年6月9日の東電株は続落。前日比25円安の668円で引けた。高値水準からの利益確定売りが入っているようで、出来高や売買代金ではメガバンクやトヨタ自動車と並び上位にある。

   この日の電力株は、5社で上昇、5社で下落のまだら模様。終値では、関西電力や中部電力は18.5円安、22円安と下げたが、東北電力は35円高の1752円、中国電力は32円高の1862円、北陸電力は26円高の1890円。日経平均株価が360.89円安の2万96円30銭と大きく下げただけに、健闘といえるかもしれない。

原発事故前の水準に回復したのは中国電と沖縄電だけ

   ひと息ついた感じの電力株だが、「買い」の材料は少なくない。燃料安などの収益改善への見通しや、政府が2030年の原発比率を20~22%とする電源構成案を決めたこと、また九州電力の川内原発1、2号機、関西電力高浜原発3、4号機に続き、5月に原子力規制委員会が四国電力伊方原発3号機の安全対策を事実上の「合格」としたこともある。

   原発再稼働への期待が「買い」を呼んでいるようだが、そんな原発は不安材料でもある。

   電力株は急騰したものの、4年前の原発事故前の水準を回復しているのは、原発依存度が低い中国電力とゼロの沖縄電力だけだ。

   そんな電力株を、いったい誰が買っているのだろうか。「個人買いVS機関投資家の売り」の構図と伝えた日本経済新聞(2015年5月28日付)をはじめ、「買い」の主体が個人投資家とみる向きは少なくない。値動きがいいので、「短期筋の個人投資家、デイトレーダーの買いが株価を押し上げているようです」(証券アナリスト)という。

   しかし、ある個人投資家は「再稼働が現実味を帯びてきたのはわかりますが、一方ですべての原発が動かせるわけではないですよね。廃炉費用もそうですが、燃料費だっていまはいいですが不透明ですよね。そんなことを考えると、とても怖くて買いたいとは思いません」と話す。

   「デイトレはともかく、おそらくそんな個人投資家がほとんどじゃないですか」と、個人投資家の「買い」報道を懐疑的にみている。電力株を買い支えているのは、やはり年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)。「株価を下げたくない、政府の思惑もあるでしょうからね」という。

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