2024年 4月 26日 (金)

東京新聞・長谷川氏が自社に猛反論 処分するなら「北朝鮮状態」

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   東京MXが放送したテレビ番組「ニュース女子」の問題で、番組の司会を務めている東京新聞(中日新聞東京本社)論説副主幹の長谷川幸洋氏が、所属する東京新聞の対応に異論を唱えた。

   東京新聞は紙面で、長谷川氏の番組出演について「重く受け止め、対処します」と表明している。長谷川氏は、「対処」を「処分」に近いニュアンスだと受け止めたという。東京新聞の論調と自らの発言内容が異なっていても「何の問題もない」とし、番組出演を理由に仮に処分が行われたとすれば「言論の自由に対する侵害」だと非難した。こういった処分がまかり通れば「北朝鮮状態」になり、東京新聞に限らず新聞記者が「ヒラメ状態で会社におもねる」ようになることが「一番心配」だと述べた。

  • 東京新聞の2月2日付朝刊1面に掲載された記事。「『ニュース女子』問題 深く反省」と題して、長谷川氏の番組出演を「重く受け止め、対処します」としていた
    東京新聞の2月2日付朝刊1面に掲載された記事。「『ニュース女子』問題 深く反省」と題して、長谷川氏の番組出演を「重く受け止め、対処します」としていた
  • 東京新聞の2月2日付朝刊1面に掲載された記事。「『ニュース女子』問題 深く反省」と題して、長谷川氏の番組出演を「重く受け止め、対処します」としていた

「ニュース女子」問題で、「私自身も違います、東京新聞の主張とは」

   長谷川氏は2月6日に放送されたラジオ番組「ザ・ボイス そこまで言うか!」(ニッポン放送)の中で、2日付朝刊の東京新聞記事を読んだとき「びっくり」し、「ニュース女子と東京新聞は『はっきり言って何の関係もない』のに、なんで『深く反省』するのか」という感想を持ったという。東京新聞記事の「対処します」という言葉には

「普通に考えれば、不始末を起こしたので処分しますというような、ニュアンスの言葉」

だと受け止めたという。

   長谷川氏は、番組の内容と東京新聞の論調は異なることを指摘しながら、「私自身も違います、東京新聞の主張とは」と明言。そのうえで、

「でもね、違うって言うことで、それが理由に、私に対して処分をするということは、これははっきり申し上げて、言論の自由に対する侵害だと、私は思いますね」

と続けた。東京新聞の社説や長谷川氏の社内外での発言が違っていたとしても「何の問題もない」し、そのことを保証することが「言論の自由を守るということ」だとした。

   東京新聞の「重く受け止め、対処します」という方針を、長谷川氏を「とんでもない問題」だと批判し、「対処」が行われた場合は東京新聞記者の委縮が進むとの見方を示した。

「これから東京新聞の記者たちは、外で自由な発言できなくなっちゃう。東京新聞の報道姿勢なものに沿ったことしか言えなくなっちゃう。はっきり言って北朝鮮状態になっちゃうということなんですよ。どこを割っても同じ、ということになりかねない」

「自分の会社の姿勢があると、みんな記者がヒラメ状態に」

   長谷川氏によると、この問題は東京新聞に限らず、日本のメディア業界全体についてもあてはまる。

「私、日本のマスコミについてね、常々思ってきたのはそのことなんです。つまり、日本のマスコミって言うのは、自分の会社の姿勢があると、みんな記者がヒラメ状態になっちゃって、それにみんな調子合わせて、そうやって発言していく。まあ私ぐらいですよ、会社の路線と全然違うこと言ってきたのは。だから僕はこういうことが許せなくて...。こういうことを許してしまうと、ますます新聞記者のサラリーマン化、ヒラメ状態で会社におもねって、会社に調子を合わせる、こういう議論になりかねない。そこが一番心配です」

   東京新聞は安倍政権に対して批判的な姿勢で知られているが、13年5月には、長谷川氏は中日新聞の小出宣昭社長とともに、安倍首相と会食している。

番組内容には「コメントは今日のところは差し控えたい」

   番組内容そのものについては、制作会社や放送局が見解を表明していることから、

「そういう(司会という)立場では、番組についてコメントするのは今日のところは差し控えたい」

とコメントを避けた。

   今回の問題の発端になったのは、1月2日に東京MXで放送された「ニュース女子」。沖縄の米軍ヘリパッド建設に抗議活動をする人々が「日当をもらっている」などと指摘し、「事実と異なる」といった批判が相次いでいた。この日の放送では、長谷川氏は「東京新聞・中日新聞論説副主幹」の肩書で番組に出演していた。

   これを受け、東京新聞は2月2日付朝刊の1面で、「『ニュース女子』問題 深く反省」と題した深田実・論説主幹名の記事を掲載。記事では番組内容について、

「本紙のこれまでの報道姿勢および社説の主張と異なることはまず明言しておかなくてはなりません。加えて、事実に基づかない論評が含まれており到底同意できるものでもありません」

と批判し、長谷川氏の出演についても

「他メディアで起きたことではあっても責任と反省を深く感じています。とりわけ副主幹が出演していたことについては重く受け止め、対処します」

としていた。

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