2024年 4月 26日 (金)

「N国もちゃんと扱うNHK」 ニュースに候補者登場、「払う必要ない」発言も電波に

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   NHKニュース番組が参院選の注目選挙区を取り上げた報道(全国放送)で、「NHKから国民を守る党」候補による演説内容の一部が放送された。「観たくない方(かた)は(NHK受信料を)払う必要ない...」といった内容だった。

   基本的に「そのまま放送しなければならない」政見放送とは異なり、今回は選挙演説の内容が紹介されたこともあってか、ツイッターでは「シュールな映像」「おもろい」といった声も出て、ちょっとした注目を集めている。

  • 参院選報道に注目が集まっている
    参院選報道に注目が集まっている
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アナ「NHKから国民を守る党の...」

   NHKの夜のニュース番組「NEWS 7(ニュース・セブン)」は2019年7月8日、今回の参院選で与野党の「勝敗のカギを握る」、「(定数が1議席の)1人区」に注目した特集を放送し、この日は福島選挙区を取り上げた。3人が立候補しており、自民公認(公明推薦)の現職女性候補と、野党統一候補の無所属新人(立憲民主、国民民主、社民推薦)の女性候補、「NHKから国民を守る党」(N国)公認の男性新人候補が選挙戦に突入している。

   2女性候補の映像の際には、冒頭部分に支持者や子供たちと握手する映像が映り、その後に演説部分が紹介された。N国候補の際には、握手映像などはなく、演説の開始直前とみられる場面が数秒映ったあと、演説内容が流れた。画面には候補者名と年齢、「N国・新」との表記が出て、アナウンサーは「NHKから国民を守る党の~」と候補者名を読み上げた。放送した演説部分は、

「放送法の改定ですね。受信する方のみ料金を払う。観たくない方は、私は、払う必要ないと...」
「料金を払わない仕組みを実現するのが第一公約になります」

の2フレーズで、候補の発言部分には「NHK」は、直接は登場しなかった。発言内容は、(語尾などを除き)概ね発言通り文字表記もされていた。

   放送順は、自民現職から始まり、無所属新人、N国新人と続いた(届出順とも同じ)。放送時間の長さは概ね、それぞれ44秒、44秒、19秒だった。特集部分の最後では「2人の女性候補が激しく争っています」と締めくくった。

政見放送では「NHKをぶっ壊す」

   該当特集の放送が終わるとツイッターには、N国候補の主張をNHKが伝えたことを面白がる反応が寄せられ、

「N国もちゃんと扱うNHK」
「NHKでN国の候補者紹介するの、おもろいな」
「NHK(略)にN国の候補者というシュールな映像も」

といった声が並んでいる。もっとも、必ずしも「NEWS 7」には言及しておらず、NHKのローカルニュースや政見放送への反応である可能性がある「つぶやき」も含まれている。

   「政見放送」の言葉を出してツイートしている人もおり、

「N国党の政見放送をNHKでやってるのウケる」

と楽しんでいる。政見放送は、公職選挙法上、原則「そのまま放送しなければならない」。ただ、「他人若しくは他の政党」などの名誉を傷つけるような「政見放送としての品位を損なう言動をしてはならない」との法規定もあり、実際、過去には、性的な過激表現を連発した東京都知事候補の政見放送音声をNHKが何か所もカットしたことがある。

   今回の放送の翌9日朝には、NHK(総合)は関東地区で、神奈川選挙区(一部)の政見放送を流し、N国候補も登場した。「NHKをぶっ壊す」と切り出し、「NHKのスクランブル放送化」(暗号化し、契約者だけが観ることができるようにする)と「インターネットを使った直接民主主義の導入」を主張、最後は「NHKをぶっ壊す。NHKをぶっ壊す。NHKをぶっ壊す。大事なことなので3度申し上げました」と締めくくった。この間、音声カットはなかった。

   N国は、比例代表に4人、選挙区に37人の候補を擁立している。

   NHKでは、参院選特設サイトの「党派別立候補者数」の表で、N国などの政治団体を独立表記している(主要7政党プラスN国など6団体、諸派、無所属)。主要新聞社の特設サイトをみると、N国は「諸派」扱いになっている。読売は「主要7政党プラス諸派、無所属」、朝日(「参院選の候補者数」)は「主要7政党プラス希望の党、れいわ新選組、諸派、無所属」、毎日は「主要7政党プラス希望の党、諸派、無所属」と、それぞれ異なっている。

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