3章ではいよいよ「クロールの基礎練習」に入ります。
まず下半身のバランスを整え、スムーズな推進力を身につけます。
次に上半身の効果的な使い方を学びます。正しい場所を正しく動かすことで、泳ぎが美しく、力強くなります。
鎌倉女子大学 教育学部教育学科准教授 ●榎本 至
3章ではいよいよ「クロールの基礎練習」に入ります。
まず下半身のバランスを整え、スムーズな推進力を身につけます。
次に上半身の効果的な使い方を学びます。正しい場所を正しく動かすことで、泳ぎが美しく、力強くなります。
体をうつ伏せに伸ばし、キックで水中を進みます。あごを引き、腕を伸ばして両手は力を入れずに重ねます。浮いてしまわないように、鼻から徐々に空気を吐き出します。
★ POINT ★
足全体をやわらかく、鞭のようにしならせながらゆっくりキックしましょう。蹴り幅は40センチ程度がベスト。「バードドッグ」のお腹を思い出しましょう。
体を横向きに伸ばし、鼻から空気を吐きながら、キックで水中を進みます。初めは難しく感じるかもしれませんが、徐々に水中でバランスを保てるようになります。
★ POINT ★
太腿をやや内側にひねるように絞ってみましょう。両手は握り合わせると余計な力が入るので、力を入れずにまっすぐ伸ばして重ねます。
仰向けに体を伸ばし、キックで水中を進みます。鼻を手でつまみ、水の侵入を防ぎましょう。落ち着いて、これまでの注意を思い出してください。
★ POINT ★
キック: |
足全体をゆっくり、鞭のようにしならせて | 太 腿: | やや内側に絞るように |
蹴り幅: | 40センチ程度 |
うつ伏せの水中キックから、進行方向を上に変えて水面に向かいます。平泳ぎの手で水をかき、呼吸をしたら再び潜り、水中キックを続けます。
★ POINT ★
呼吸をするタイミングは、手で水をかき終わり、頭が水面から充分に出た時。ただし頭が高すぎたり、あごが上がらないように注意しましょう。あごが水面の位置で呼吸ができるといいですね。
向かい合わせで両手をつなぎ、蹴伸びにゆるいキックを加え、腕をゆっくり大きく回して水をかきます。かいた手をパートナーの手に戻してから、反対側をかき始めます。パートナーは泳ぎに合わせてゆっくり後退します。
★ POINT ★
視線はプールの底に。水のかき始めに、手が肩の延長線上の内側に入らないよう注意します。
鎖(さ)骨の下あたりに手を添え、肘を曲げて水をかくように肩を大きく回し、キックをしながら水面近くを前進します。頭を振らず、視線は下に定めます。
★ POINT ★
あまり進まなくてもよいので、肩甲骨から大きく滑らかに動かすことに集中しましょう。下半身を安定させると、手足のタイミングがつかめます。
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