2024年 4月 26日 (金)

【男と女の相談室】3D映画は子どもに見せるな 斜視や物が二重に見える心配がある

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   ゴールデンウィーク期間中にお子さんを映画に連れて行く人が多いだろう。最近は洋画、邦画を問わずアニメ映画は3D(3次元立体画像)が花盛りだ。また、3Dのゲーム機やテレビも登場しているが、小さな子どもに見せても大丈夫なのだろうか。

   専門家の間では、6歳未満は見せない方がいいという声が圧倒的だ。

  • 子どもの目を大事にしたければ
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フランスの政府機関は「13歳までは3Dを控えて」

   日本のメディアはあまり報道しなかったが、2014年11月6日、フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)が、「3D画像を見ることは6歳未満の子どもは避けさせるべきだ。また、13歳までは『控えめ』にするべきだ」という勧告を発表した。ANSESは、国民の健康や食品の安全について多くの研究を行なっており、欧州各地の研究機関とも連携している組織だ。その理由については、のちに詳しく説明するが、大人の場合は目の調節機能が安定しているが、成長過程の子どもの目は、特に立体視のための機能が発達していないため、様々な目の障害が起こるという。

   一方、日本ではどうかというと、家電メーカーら業界団体がつくる「3Dコンソーシアム」が2010年4月、「3D映像の安全ガイドライン」を発表している。その中に「低年齢層への配慮」という1章があり、子どもの目に与える影響について書いてある。幼児の目の機能の発達を「両眼立体視」「字の識別能力」など8項目に分け、それぞれが何歳までに成人並みになるかを表で示している。

   最後に「立体視」が成人並みになるのが6歳前後だ。そして、「大人の管理のもとに視聴の可否判断をするのが望ましい」と記している。つまり、表を見る限り、目の機能がすべて成人並みに完了するのは6歳くらいだが、何歳から見せてもよいかは親が判断すべきと結論を投げ渡した形だ。

   2012年10月に総務省が発表した「3Dテレビに関する検討会 最終報告書」の方になると、もう少し具体的だ。「6歳くらいまでの幼児は立体視の発達過程にあり、3D映像の観賞は注意する必要がある」と書いてあるが、特に積極的に教育機関などに指導を促しているわけではない。

   おおむね日本では、6歳まではあまり見せない方がいいが、「あくまで親の判断に任せ、業界や当局は関知しない」ということのようだ。先述の「3D映像の安全ガイドライン」の中でも、映画館など施設側に「幼児が3D映画を見る際は、不快感などが生じる場合があることを観客に周知する」よう求めているが、ほとんどの映画館では「野放し状態」に近い。

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