2024年 4月 26日 (金)

トウガラシとショウガ:互いの辛み成分が相乗効果 食べ合わせでがんリスクが8割減

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   冬の到来とともに体をポカポカさせてくれる料理が欲しくなる。温まる食材の筆頭といえばショウガとトウガラシだが、その2つの食べ合わせが、がんの発症リスクを8割も減らすという研究がまとまった。

   トウガラシの辛み成分に発がん性があるのではという指摘もあるが、ショウガの辛み成分と組み合わせると、発がん性が打ち消されるばかりか、相乗効果でがんリスクが劇的に減るのだという。

  • トウガラシはショウガがよい相棒になる
    トウガラシはショウガがよい相棒になる
  • いろいろな健康効果が研究されてきたショウガ
    いろいろな健康効果が研究されてきたショウガ
  • トウガラシはショウガがよい相棒になる
  • いろいろな健康効果が研究されてきたショウガ

「胃がん大国」で発がん性が指摘されたトウガラシ

   ショウガは特有の辛み成分のジンゲロールが、血流を促進して冷えを改善し、免疫力を高めるといわれ、漢方の生薬にも使われている。

   一方のトウガラシの辛み成分のカプサイシンは、満腹感をもたらす働きがあり、一時、「トウガラシ・ダイエット」が流行した。カプサイシンを摂取すると脳の中枢神経を刺激し、アドレナリンを分泌させる。アドレナリンには脂肪分解酵素を活性化させる作用があり、脂肪を盛んに燃焼させる。このため、代謝が活発になり、体温が上昇し汗をかく。辛いキムチをたくさん食べると、体がカーッと熱くなり、汗が噴き出るのはこのためだ。

   ところが、カプサイシンには発がん性があるという報告が最近、出されている。キムチをはじめトウガラシ料理をたくさん食べる韓国で、胃がんの発生率が世界トップクラスであることが問題になっていた。2015年8月、韓国の建国大学が、マウスの実験から、カプサイシンががんを誘発させるタンパク質を生み出していることを突きとめた。

   このように、食べ過ぎるとがんのリスクが心配なトウガラシだが、ショウガと一緒に食べ合わせると、逆にがんの発症リスクを下げるという研究が食品化学専門誌「Agricultural and Food Chemistry」(電子版)の2016年7月20日号に発表された。研究をまとめたのは中国の河南大学のシェンナン・ゲン博士らのチームだ。

   論文によると、研究チームはトウガラシのカプサイシンと、ショウガのジンゲロールが、ともにがん増殖に関連する同じ細胞の受容体と結合する性質を持っていることに注目した。カプサイシンはがんを発症させる可能性が指摘されているが、ジンゲロールは多くの健康効果が明らかになっている。なぜ、2つとも同じがん増殖受容体と結びつくのか、その矛盾を解明しようと考えた。

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