2024年 4月 26日 (金)

『カラマーゾフの兄弟』の真犯人を暴く! 衝撃的な乱歩賞受賞作

人気店や企業から非公開の招待状をもらおう!レポハピ会員登録

   ドストエフスキーの書いた『カラマーゾフの兄弟』には第二部がある。文豪がみずから予告しながら書き得なかったその第二部が、いま日本人の手によって書かれて大きな話題を呼んでいる。

   高野史緒氏による本(2012)年度の江戸川乱歩賞受賞作、『カラマーゾフの妹』(講談社刊)がそれだ。カラマーゾフ家の殺人の真犯人が明らかにされていて、刊行以来、衝撃を受けた読者からの反響が止まらないという。

裁判で有罪の長男は、無罪を主張

『カラマーゾフの妹』
『カラマーゾフの妹』

   『カラマーゾフの兄弟』の物語の核となっているのは、ある「父殺し」事件だ。南ロシアの地主、フョードル・カラマーゾフが自宅で何者かに殺害され、その長男が裁判で有罪とされた。しかし長男は無罪を訴えている。

   また被害者の自宅敷地内に住んでいた私生児スメルジャコフが、自らの犯行をほのめかす発言をしながら、それは次男のイワンにそそのかされたことなのだと言う。物語はそうして長男の「冤罪」も匂わせて終わっている。

   しかし高野氏は、長男、私生児いずれの犯行にせよ、ミステリーとしての矛盾点が多すぎると言う。数々の疑問点を、これまでの読者は「世界的名作なのだから」とか、「文豪の書いた文学作品だから」という理由で深く追及してはこなかった。

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中
カス丸

ジェイキャストのマスコットキャラクター

情報を活かす・問題を解き明かす・読者を動かすの3つの「かす」が由来。企業のPRやニュースの取材・編集を行っている。出張取材依頼、大歓迎!