2024年 5月 1日 (水)

家庭ごみ有料化 分別促す工夫が鍵

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単に有料化するだけではうまくいかない

   その後94年に、隣接する2自治体と共同で使用する最新鋭のごみ消却施設「矢田川レインボー」が完成し、再び有料化に踏み切った。今度は、単に有料化するだけでなく、燃えるごみ・燃えないごみ・粗大ごみなど5種類に分別した上で、それぞれ指定の有料袋に入れる。「分別した上で専用の有料袋を使用」という点で、北九州市の方法と似ている。この方式を導入して、生ごみの量は38%も減少したという。旧村岡町が05年4月に周辺自治体と合併してできた香美かみ・健康福祉部町民課は、JINビジネスニュースの取材に対して「94年の有料化以来、ごみの量は横ばいもしくは微増」を保っている、と語った。

   単に有料化するだけではなく、「資源ごみは無料で回収する」「ごみの種類別に専用袋を用意する」など、分別を促すための政策も同時に行うことが、ごみ減量には重要なようだ。

   このごみ有料化、東洋大学山谷修作教授がまとめた2005年10月末の「全国都市の家庭ごみ有料化実施状況」によると、調査対象の全国776市区のうち、すでに有料化を行っているのは全体の42.3%の328市にも及ぶ。政令指定都市では、北九州市のほかに、すでに福岡市が有料化を導入しているほか、京都市が06年10月の導入を決めている。札幌市仙台市なども導入を検討している。各地それぞれの試行錯誤が続きそうだ。

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