2024年 4月 25日 (木)

「イジメで自殺、はマスコミにやられる」
これが教師の「隠蔽体質」を生んだ

   福岡県筑前町の町立三輪中2年の男子生徒、北海道滝川市の小学校6年生の女児の「学校でのイジメ」による自殺が連日マスコミをにぎわせている。そして、学校側はイジメが原因で自殺したことを「認めない」、さらに「隠蔽」しようとしている。それはどうしてなのか。

   ある教育委員会関係者は、J-CASTニュースの取材に対し、こうした「イジメが自殺の原因ではない」としたがる学校側の対応は、マスコミの目を気にしていることが大きいと話す。

いじめ自殺でなければ、教師の処分や昇進に影響しない

ネット上では、いじめた生徒の名前らしきものも晒されている
ネット上では、いじめた生徒の名前らしきものも晒されている

   この関係者は、自身が教員時代に教え子を自殺で亡くした経験がある。進学に悩んでの自殺だった。マスコミの興味は呼ばないようで、どこも報道しなかった。

「自殺を止められなかったのは、もちろん我々教師の責任。重く受け止めショックも大きく今でも凄く悔しい思いを感じています。ただ、生徒の自殺が教師の処分や昇進に影響することは少ない。でも、イジメで自殺したとなれば全然変わってきます。その原因はマスコミ報道なんです」

   1986年に中野区立中野富士見中学2年の男子生徒が「このままじゃ、生きジゴクになっちゃうよ」と遺書を残して自殺した。学校で教師も関わった「葬式ごっこ」が衝撃的なイジメ自殺として連日大きく報道され、関わった教師や関係者が報道で丸裸にされた。

「イジメ自殺はマスコミの餌食になり、重大な責任を取ることが求められる。それが中野富士見中学の件でわかり、極端に恐れるようになったんです」
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