ミクシィ飲酒運転告白 「冗談」でも勤務先解雇

   ミクシィ日記で反社会的行動を告白して、重大な結果を招くケースが相次ぐなか、懲りずに飲酒運転と無免許運転を告白した男性がいた。本人は「書き込みは冗談だった」と釈明したが、勤務先からは「不謹慎な書き込みは容認できない」と、解雇されてしまった。

   ミクシィで実名を公表していた福岡県前原まえばる在住の25歳の男性が、2007年4月7日の22時20分、日記にこんなことを書いた。

「違反を地元の警察官に見逃してもらった」と告白

ちょっとした書き込みが、重大な結果を招いてしまった
ちょっとした書き込みが、重大な結果を招いてしまった
「今日、駐在さんに飲酒運転とノーヘルと無免許運転で捕まった ( ̄□ ̄;)!! でも見逃してくれた!田舎万歳
マジびっくりした、家の前で捕まったし。16からバイク乗ってて初めて捕まった。良くないね(^_^A
しかも遊びにおいでってさ今度、駐在の家に遊びに(仕返し)いきます」

   飲酒運転・ヘルメット未着用・無免許運転の3つの違反をしておきながら、地元の警察官に見逃してもらった、と告白したのだ。
   この男性、実際に飲酒運転などの違反をしたのだろうか。経緯を福岡県警に聞いてみたが、県警本部の広報課は「逮捕されれば、原則実名公表するが、今回は逮捕されてないので、発表事案ではない」、男性が住んでいる地域を管轄する前原署は「発表事案ではないのでコメントできない」との答えが返ってくるのみだった。ほんとうに違反はなかったのか、はっきりしない。

   だが、事態はここで終息することはなかった。男性の日記は、ミクシィユーザーであれば誰でも見られる設定になっていたため、コメント欄などで、この男性の反社会的行為を非難する声が相次いでいた。あろうことかこの男性は、4月14日の19時59分には、

「あのね、通報するってよく書いて有るけど。 飲酒運転と無免許運転は現行犯じゃないと捕まえれないよ。 後、反省するぐらいなら最初からしません。 でしょ馬鹿アキバ系の皆さん」

と、完全に開き直った発言をしたのだ。

不謹慎な書き込みは許されない、と処分

   これが災いしたのか、4月14日から15日にかけて、男性が住む前原市の隣町の二丈町にじょうまちに、男性の日記の書き込みを非難するメールが2通届いた。メールには、日記の内容はもちろん、この男性の勤務先や、男性が前原市の消防団に所属していたことが明記されていたいという。

   これを受けて二丈町はメールの内容を勤務先と前原市に連絡。前原市はさらに前原署に連絡し、事態は拡大することになった。西日本新聞によると、男性は前原署の事情聴取を受け、「冗談のつもりだった」と日記を書いたことを認めたため、厳重注意を受けたという。

   男性の勤務先である「福岡広域森林組合」では、4月16日に連絡を受け、17日に懲戒委員会を開催、男性を諭旨解雇することを決めた。同組合の中村晴男組合長は、J-CASTニュースに対して、処分の経緯をこう話す。

「西日本新聞には『辞職』とありますが、『解雇』です。『懲戒解雇』よりは軽い処分で、いわば『諭旨解雇』です。もちろん、退職金は出ません。警察も『(日記は)虚偽の書き込み』と言っているので、飲酒運転はなかったと思っていますが、『不謹慎な書き込みは許されない』とのことで、今回の処分になりました」

   男性は4月に採用されたばかりで、わずか半月の勤務だった。たった数行の日記が、重大な結果を招いてしまった形だ。なお、この男性は、すでにミクシィを退会している。

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