メディアから広告引き上げ トヨタ奥田氏「報復宣言」の効果

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   「財界総理」として君臨した奥田碩(ひろし)トヨタ自動車相談役(日本経団連名誉会長)が、政府の懇談会で、マスコミの厚生労働省批判に対して「何か報復でもしてやろうか」と、自社の広告引き上げを示唆した。同社は、業績不振のあおりで広告・宣伝費を前年と比べて3割削減するとも報じられており、メディア関係者からは「すでに広告を削減した理由を『後付け』しているのでは」といったうがった見方も出かねない状況だ。

「あれだけ厚労省だけ叩かれるのは、ちょっと異常な話」

   発言が飛び出したのは、奥田氏が座長を務める「厚生労働行政の有り方に関する懇談会」。2008年8月、厚労省の信頼回復に向けた改革策を検討するために設けられたものだ。08年11月12日に首相官邸で開かれた会合で、奥田氏は

「個人的な意見だが、本当に腹が立っている」

と切り出した。その上で、

「新聞もそうだけど、特にテレビが朝から晩まで、名前を言うとまずいから言わないけど、2~3人のやつが出てきて、年金の話とか厚労省の話に関する話題について、ワンワンやっている。あれだけ厚労省だけ叩かれるのは、ちょっと異常な話」

と、テレビ報道を批判。主にワイドショーに批判の矛先が向けられた模様だ。発言はさらにヒートアップし、

「なんか報復でもしてやろうかな。それくらいの感じは、個人的に持っている。例えばスポンサーにならないとかね」

と、広告引き上げを示唆。さらに、

「(テレビ局の)編集権に経営者は介入できないといわれるけれども、本当はやり方がある」

とまで言い放った。

   報道内容を理由にCM撤退をチラつかせた形だが、トヨタの年間広告費は1054億円で、国内企業では最大だが(06年日経広告研究所調べ)、ここ数年で大幅に広告・宣伝費の削減を進めているとみられている。例えば時事通信は「09年3月期(今期)に、前年同期比3割減」と報じている。

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