2024年 3月 28日 (木)

ヨーグルトに含まれる「LG21乳酸菌」 胃がんの原因「ピロリ菌」を抑制

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   日本人に多い「胃がん」は、「ピロリ菌」の感染と密接な関係にあることが近年の研究でわかってきた。胃がん予防には抗生物質による除菌が効果的だが、1回目の除菌では成功率が70%程度にとどまり、2回、3回と行わなければならない。副作用や金銭面の問題もある。そこで注目されているのがヨーグルトなどに含まれている「LG21乳酸菌」だ。ピロリ菌の活性を抑える効果があり、薬剤療法と併用することで除菌効果を高めることができるという。

日本人の2人に1人がピロリ菌に感染

除菌療法の問題点について説明する東海大学医学部高木敦司教授
除菌療法の問題点について説明する東海大学医学部高木敦司教授

   日本人の2人に1人がピロリ菌に感染し、50歳以上では7~8割にものぼると言われる。慢性胃炎、胃かいよう、十二指腸かいようをまねくだけでなく、ピロリ菌感染による慢性胃炎から胃がんになるケースもある。厚生労働省の研究班が全国4万人を対象に行った調査でも、感染経験者は全くピロリ菌に感染したことがない人に比べて、胃がんのリスクが5~10倍になることが報告されている。胃がん予防のためにも、感染している場合には除菌することを関係学会は勧めている。

   日本でもっとも多く行われている除菌方法は胃薬1種類と2種類の抗生物質を投与する「3剤療法」だ。1日2回、1週間にわたって服用する。胃かいようと十二指腸かいようの患者に限っては健康保険が適用されている。

   しかし、この方法でネックになっているのは、1回目の除菌の成功率が70%程度であること。感染者によって除菌に使われる抗生物質クラリスロマイシンに耐性のあるピロリ菌(クラリスロマイシン耐性ピロリ菌)が存在する。これが失敗要因のうち3分の2を占める。残りの3分の1は、薬を最後まで飲まないなど患者側の問題だ。失敗したら抗生物質を替えて2回、3回の除菌が必要になるが、強力な抗生物質を使うので下痢、味覚障害などの副作用の問題が出てくる。保険適用内とは言え、金銭面の心配もある。

   そんななか、ピロリ菌の抑制に有効だと注目されているのがヨーグルトなどに含まれている「LG21乳酸菌」だ。

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