2024年 4月 29日 (月)

サトウキビからペットボトル  植物由来「エコ商品」続々登場

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   植物由来のエコ商品が続々と登場している。消費者に身近なところではスーパーやコンビニで売られている惣菜やカットフルーツの容器や卵パックなども植物由来のプラスチックに切り替わってきた。そうした中で、サトウキビを利用したペットボトルがお目見えした。エコの新しいキーワードは「植物由来」になりそうだ。

「地球84周分のガソリンを削減する」

植物由来のペットボトルで手軽にエコ活動(写真は、日本コカ・コーラの斎藤部長)
植物由来のペットボトルで手軽にエコ活動(写真は、日本コカ・コーラの斎藤部長)

   日本コカ・コーラは2010年3月11日、「環境にやさしい」次世代型のペットボトル「プラントボトル」を日本で初めて導入したと発表した。サトウキビから砂糖を製造する際の副産物である廃糖蜜を原料にしたもので、「爽健美茶」のボトルの5~30%に使用する。石油への依存を軽減して、環境負荷を抑えるのが狙い。100%石油由来のいまのペットボトルと強度や手ざわりも変わらず、また100%リサイクルが可能だという。

   日本コカ・コーラのマーケティング本部「爽健美茶」統括部長の斉藤敦氏は「年間4億4700万本の販売本数をすべてプラントボトルに切り替えると、1リッターで10キロ走る車の場合で地球84周分のガソリンを削減できる。手にとって飲んでもらうことで、手軽に地球にやさしいエコ活動に取り組んでもらえる」と話した。

   この日は「爽健美茶」の新しいCMキャラクター、宮﨑あおいさんも登場。「わたしもエコバッグを持ったり、こまめに電気を消したり、小さなことからエコを心がけています。地球のエコにかかわるという実感をもてれば、そこからまた新しいエコ活動ができるかもしれません」と環境への配慮を訴えながら、新ボトルをアピールした。

   この「プラントボトル」は、09年12月からカナダやデンマークなどから展開。100%植物由来のペットボトル素材をめざして開発に取り組んでおり、すでにサトウキビのほか、木くずやトウモロコシの茎葉、小麦の茎などを原料とした、新しいボトルづくりが進んでいる。

トウモロコシ原料の携帯電話などお目見え

バンクーバー五輪の会場内で「プラントボトル」をPRする売店
バンクーバー五輪の会場内で「プラントボトル」をPRする売店

   「プラントボトル」は、先日行われたバンクーバー五輪の開催国・カナダでも、「コカ・コーラ」や「ダザニ」、「スプライト」、「フレスカ」などに導入され注目を集めた。「グリーン五輪」ともいわれたバンクーバー大会だが、会場では食器やカップに植物由来の素材が使われたほか、トウモロコシ原料の携帯電話などがお目見えしたという。「無理するエコ」から使うだけでエコに貢献できるとして、環境意識の高いカナダでも植物由来の商品は積極的に受け入れられている。

   国内をみても、植物由来のエコ商品は急増している。家庭用ラップフィルムのクレハは、「NEWクレラップ」の金属性の刃を植物由来のプラスチックに変え、分別廃棄のときの刃の取り出しを簡単にした。

   日本電気は植物由来の原料を75%以上配合した難燃性プラスチックを開発。これを使ったビジネス用パソコンを2010年に商品化するほか、トヨタ自動車とトヨタ紡織、三井化学は「自動車用シートクッション」を共同開発して、新型プリウスに採用した。

   また、大日本印刷と三菱樹脂、ソニーの3社は、植物原料プラスチックを主な材料とするICクレジットカードを、世界で初めて開発。国際クレジットカードの適用規格に適応し、「MasterCard Worldwide」の承認を得るなど、広がっている。

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