2024年 4月 28日 (日)

「相談して決めること多い」 菅代表歯切れの悪い記者会見

   国会で第94代首相に指名された民主党の菅直人代表は2010年6月4日、都内で指名から初めての記者会見に臨んだ。組閣のポイントについては、「官邸の一体性、内閣の一体性」を強調したが、具体的な政策については慎重な言い回しが目立った。

   菅代表は、国会で指名はされたものの、正式に首相に就任するためには、皇居で行われる親任式を経る必要がある。天皇陛下は6月4日から6月8日にかけて葉山御用邸(神奈川県葉山町)で静養中のため、正式に「菅首相」になるのは、6月8日以降だ。

「私がひとりで全てをやる訳ではない」

首班指名後初めての会見を終えた民主党の菅直人代表
首班指名後初めての会見を終えた民主党の菅直人代表

   そのため、会見場に選ばれたのは、東京・永田町の民主党本部で5階の記者会見場で、会見のタイトルも「菅新代表就任記者会見」だった。

   会見冒頭、菅代表は

「多少の時間をいただいて、新しい体制作りに入りたい。週明けの『そう遠くない時期』に、皆さんにご報告できる」

と、この週末で時間をかけて組閣を行いたい考えを示す一方、

「必ずしも、私がひとりで全てをやる訳ではない。相談した上で決めることが多いことは理解してほしい」

と、会見の場では必ずしも具体的な答えが出ないことに理解を求めた。

沖縄訪問についても慎重な答え

   実際、具体的な政策に関する問いには、「先送り」ともとれる回答が目立った。例えば、「参院選では何が争点になるか」との問いには、

「新しい、しっかりとした体制ができた中で議論したい」

と前置きし、

「鳩山政権で着手した改革を実行していく段階」

などと述べたが、何が野党との対立軸になるかについては明らかにならなかった。

「普天間基地の移設問題で、沖縄を訪問する計画があるか」

との問いには、

「必要になれば出かけていくこともあるが、今の段階では申し上げにくい」

と、歯切れの悪い答えに終始した。

   この会見をめぐっては、ツイッターを利用する政治家からも、早速批判的な「つぶやき」が行われている。自民党の谷垣禎一総裁は、

「菅さんらしくなく全体的に慎重な物言い。具体的ことがほとんど語られない」

と批判したほか、宮崎県の東国原英夫知事は、

「菅首相の記者会見、僕が見た限りにおいて、口蹄疫のこの字も出なかった」

と、失望感を隠さなかった。

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