NHKの教育番組に出演経験のある男性が、通学中の女子中学生に下半身を露出した疑いで逮捕された。この1年だけでも、同様の容疑による逮捕者が続出している。しかも容疑者の職業は、自治体職員や教員、警察官といった堅いイメージのものが少なくないようだ。「こんな所で『独眼竜政宗』の名前を出すなよ」公然わいせつの容疑で2012年11月19日までに逮捕された男性は、NHK教育テレビで放送されていた小学生向けの教育ドラマ「さわやか3組」に教頭役で出演していた俳優だ。ほかにも大河ドラマ「独眼竜政宗」や民放のドラマ、映画、テレビコマーシャルと幅広く活動していた。報道によると逮捕容疑は2012年9月7～24日、東京都足立区綾瀬で3回にわたり、登校中の女子中学生に下半身を露出した疑い。本人は「家庭内のストレスからやった。嫌な顔をされるとすっきりした」と容疑を認めているという。ツイッターには、この俳優のお粗末な行為に対して「こんな所で『独眼竜政宗』の名前を出すなよ」「だから、何が楽しいんだ？」とあきれたコメントが並ぶ。さらには「さぞかし自己満足な演技をされてたんでしょう」と皮肉交じりに批判している人もいた。役柄とはいえ、教育番組で教頭を演じていた俳優だ。子どもに対する愚かなふるまいに、弁解の余地はない。最近メディアに報じられた同様のケースを調べてみると、実際に教職に就いている男性が下半身をさらして捕まった事例が意外に多いことが分かった。2012年8月、熊本県教育委員会は高校の男性教諭を懲戒免職処分とした。2月に書店で下半身を露出して逮捕され、6月に略式起訴されていたという。同じように奈良県でも7月、通行人の女性に下半身を露出して公然わいせつの疑いで逮捕され、罰金刑を受けた男性教諭は懲戒処分（本人は退職）が下された。「嫌な顔されたらますますストレス溜まりそうだが」教員だけではない。「巡査長、勤務中に下半身露出＝公然わいせつ容疑で送検－大阪府警」（時事通信11月1日付）、「電車内で下半身露出、容疑で大阪・貝塚市職員を逮捕」（毎日新聞9月29日付）、「下半身露出容疑、２等空佐を逮捕」（毎日新聞8月29日付）と、過去3か月ほどさかのぼっただけで続々と同じような逮捕報道が出てくるのだ。しかも職業は、市民の身を守るべき立場の警官をはじめ自衛隊員に市職員と、堅実イメージが漂うだけに驚く。理由も、「酒に酔っていて覚えていない」から「外で裸になると興奮する」「開放感が忘れられない」と、通常では理解しがたい。今回逮捕された俳優が口にした「ストレス」を言い訳に使ったケースもあった。だがツイッターでは「女の子に嫌な顔をされたらますますストレスが溜まりそうなもんだが」と、やはりその心理に首をひねる意見が見られた。
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