2024年 5月 1日 (水)

ご当地ナンバー、新たに10地域 「先発組」の切り替え、意外に進まず

人気店や企業から非公開の招待状をもらおう!レポハピ会員登録

「世田谷」は一時反対の訴訟も

   しかし、ご当地ナンバーの人気が沸騰しているわけではない。普及率(対象地域の車両数に占める「ご当地ナンバー」の割合)は全体で46.36%(2010年度末)と半数に満たない。愛知県の「岡崎」ナンバーが最も普及しているといっても、52.27%。ここは西三河陸運支局管内で、従来の「三河」ナンバーに、新たなご当地ナンバーとして「岡崎」とトヨタ自動車の本拠地である「豊田」が加わった。希望者は岡崎または豊田に変更でき、買い換えた場合も新ナンバーに切り替わるので、一気に100%になるはずもないが、5年でやっと半数というのは、決して高いとはいえそうもない。

   最も普及率が低いのは、「富士山」で27.70%。山梨県側は山梨運輸支局の「山梨」ナンバーに「冨士山」が加わった。静岡県側では沼津運輸支局に所属し、従来の「沼津」ナンバーに加え、新たにまず「伊豆」が加わり、さらに「富士山」も登場した。「富士山」は2年遅れとスタートが遅かったハンディが克服できていない。世界遺産登録などもあって、地元では巻き返しに期待が高まる。

   ご当地ナンバーは、新規登録、移転登録に伴って最終的に旧ナンバー車が全て廃車になって、100%新ナンバーに切り替わる。行政側は「地域に愛着やつながりを作る契機」というが、今回の「世田谷」ナンバーをめぐっては、市民団体が自動車使用者のプライバシーの保護などを理由に導入に反対し、国に対して承認しないよう求める訴訟を東京地裁に起こした。その後、世田谷の承認が決まったことから取り下げたが、高級住宅地のイメージがある「世田谷ブランド」を広げたい人と、現状で十分という人の意識ズレも指摘された。

1 2
姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中