2024年 4月 26日 (金)

「forced to work」は「誰が見ても『強制労働』」 世界遺産で外交敗北、安倍首相ツイッターは「炎上」状態

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「強制労働」認めると戦時補償の議論を勢いづかせる

   日本側が「強制労働」を否定する背景には、2012年5月に韓国の最高裁が下した判決がある。

「朝鮮半島出身の徴用者を含め、日本と韓国の間の財産請求権の問題は、法的に1965年の日韓請求権協定により、完全そして最終的に解決済み」(菅官房長官)

というのが日本側の一貫した立場だが、判決は、戦時徴用に対する個人の補償請求を認める判断を示している。この最高裁判決を背景に、韓国国内では戦時賠償をめぐる議論が再燃している。今回の発言で日本政府が「強制労働」を認めたと解釈されてしまうと、こういった議論をさらに勢いづかせる可能性がある。

   菅官房長官は、

「韓国政府とのハイレベルの外交上のやり取りを通じて、韓国政府は今回の我が国代表の発言を、日韓間の請求権の文脈において利用する意図はない。このことは確認されている」

などと火消しに懸命だ。一般には「ハイレベル=閣僚級」だと理解されており、尹炳世(ユン・ビョンセ)外相のことを指すとみられている。菅氏は、

「ハイレベルの方が確認しているので、そこは国と国の約束」

とも説明するが、この「国と国の約束」が守られるかは不確かだ。

   今回の問題が日本側の外交敗北だと受け止める向きもあり、安倍首相のフェイスブックやツイッターには「第2の慰安婦問題」「許しがたい売国行為」といった声が続々と投稿されている。

   韓国に対する日本の世論が硬化するのも確実だ。例えば近隣諸国の批判を日常的に掲載している夕刊フジでは、7月6日発行の紙面で1面トップに「反韓拡大」と大見出しを打っている。

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