インターネットで、人気のフリマアプリ「メルカリ」のテレビCMに批判の声が寄せられ、話題になっている。CMの内容が、衣料品や家電製品を小売店などで手にとって品定めしたあとに、インターネットのショッピングサイトで商品を購入する「ショールーミング」を推奨しているかのように見えるというのだ。「さも当然のように公共の電波で流す事はおかしい...」「メルカリ」は、スマートフォンから誰でも簡単に売り買いが楽しめる、日本最大級のフリマアプリ。2013年7月に配信、サービスを開始。不要になった洋服や本、アクセサリーなどをスマホのカメラからすぐに出品できて、お金のやり取りはメルカリが仲介して商品が届いてから出品者に振り込まれる仕組み。購入した商品の支払いはクレジットカードやコンビニエンスストア、銀行ATMなどが利用できる。無料で出品できて、会員登録や月会費、カード手数料が一切かからないのが「売り」で、品揃えもファッション・雑貨から化粧品・美容、家電製品にアウトドア用品、音楽鑑賞やスポーツ観戦のチケット、食料品に至るまで充実している。2015年5月には1500万ダウンロードを達成。いまや伸び盛りの会社のひとつだろう。そんなメルカリの2016年冬のテレビCM「買い物上手」篇が、インターネットで批判にさらされている。きっかけとみられる、あるツイッターユーザーの投稿には、「メルカリのCMが最低過ぎて本気で引いた。女の子が靴屋に入って試着→『ちょっと考えまーす』と出てく彼氏『買わないの?』女『買うよ、メルカリで』きっと作家さんにブックオフで買いましたとかアニメYouTubeで見ましたとか平気で言えるようなクズが考えたCMなんだろうな。」とある。CMでは、お店で靴を試着するものの、実際には「メルカリ」で購入する女性を「買い物上手」として描いている。その彼と彼女の会話が、衣料品や家電量販店などの経営を圧迫して、社会問題化しつつある「ショールーミング」を連想させるということらしい。「そういう買い物も1つアリだとは思うけど、さも当然のように公共の電波で流す事はおかしい...」と、そのツイッター主は問題視している。メルカリによると、インターネット上で話題になっている内容と同様の問い合わせが、直接同社にも寄せられているという。CMは「ショールーミングを推奨するものではない」メルカリのテレビCMについて、そのツイッター主はさらに、「それが『普通』、もしくは『いい事』『賢い買い物方法』みたいになってしまうのが怖い。CMにするって、そういう事だと思う」と続ける。インターネット上には、「100%同意です。ちょっと信じられない内容で、残念です」「これが当たり前みたいな感覚でのCM制作ならよろしくないなって思う」「メルカリのCMないわ~って思ったら、やっぱり批判殺到だね。真面目にショップ可哀想」「実際そう思ってもCMで使うのはアホですねwww」「内容がゲス。こんなこと公共の電波で流すのって営業妨害にあたらないの? CMって、もうちょっと考えて作るべきじゃない」と、批判的な声は少なくない。その一方で、「CMなんですから、『メルカリ』がCMで自分とこを『使って』ってと宣伝するのは当然。店で買うなとは言ってませんよね。違います?」「他にもたくさん選択肢あるけどウチの商品はいいからウチで買ってねって宣伝するのがCMです。他社をけなしてるわけでも他社で買うなと言ってるわけでもないですよ」「たしかにお店や生産者側からするとおもしろくないかもしれませんが客観視したらどちらにも非のない話かなと」などと、メルカリを擁護する声もある。今回のテレビCMについて、メルカリは「メルカリでは毎日数十万品以上の商品が出品されています。その中には、お客様が使わないまま出品した未使用のものなども多数あります。それをより広く知っていただきたいという狙いで制作しました」と話す。CMではその思いがうまく伝わらなかったようだが、「今回のCMはショールーミングを推奨するものではなく、購買の際の選択肢のひとつとして『メルカリ』を紹介しているものと考えております。しかしながら、一部の方に不快な思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした」と謝罪。「お客様からのご意見は貴重なものとして受けとめ、今後のCM制作などの際に参考にさせていただければと思っております」と話している。
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