2018年 11月 14日 (水)

関根勤を突如襲った心筋梗塞の危機 「酒タバコやらず運動してるのに、なぜ」

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   タレントの関根勤さん(62)が2016年5月に心臓手術を受けた。執刀医は「放っておいたら2~3年以内に心筋梗塞で突然倒れていた可能性があった」と警告するほどだったのだ。しかし本人は、手術当日さえも外見上はピンピンしており、危険が迫っていた風には見えなかった。

   医師によれば、心筋梗塞の可能性がある人には、日常生活の中でもサインが現れる。だが、よくあるちょっとした体の不調と似ているため、見過ごされやすいという。

  • 元気に見えても突然倒れる可能性がある、心臓の異常
    元気に見えても突然倒れる可能性がある、心臓の異常

3種類の「胸の痛み」に要注意

   関根さんは16年5月28日放送の「サタデープラス」(TBS系)に生出演し、手術に至るまでの経緯を明かした。

   心臓の異常が見つかったのは今年の4月4日。同番組の企画で心臓ドックを受けたのがきっかけだった。本人は気楽に受けたが結果が芳しくなく、翌日詳細な再検査を受けたところ、心臓に血液を運ぶ「冠動脈」の一部が狭くなり、血流が悪くなっていた。血液中の脂肪が石のように固くなる「石灰化プラーク」が複数できていたのが原因だった。執刀した心臓血管研究所付属病院の及川裕二医師は、危険な状況だったことを指摘した。

   手術自体はそれほど難しいものではなく、約2時間で終わった。翌日には退院し、関根さんはその日の夕方に仕事に復帰している。

   結果的には事なきを得た。だが問題は、命の危険が迫りながら、関根さん自身がまったく気が付いていなかったことだ。「酒もタバコもしないし、運動はしている。そんな自分が、なんで悪かったのか」と関根さんは不思議がった。

   だが、実は以前から心筋梗塞の「サイン」が出ていたようだ。それは一般に、息切れ、動悸、吐き気、胸やけ、肩こりといった症状。番組に出演した国立病院大阪医療センター循環器内科科長の上田恭敬医師は、「よくある体の不調と勘違いされやすい」とその分かりづらさを指摘した。

   関根さんの場合、こういったサインは「なかった気がするけどなあ...」と言ったが、「胸やけは1か月くらい続いていた」そうだ。しかし、「胃カメラを入れた時は『きれいな胃だ』と医師に言われた」といい、問題視しなかった。これについて上田氏は「胃ではなく、心臓が悪かったのかもしれない」と指摘した。

   どうすれば心筋梗塞のサインと判断できるのか。基準は、特徴的な「胸の痛み」にあるという。(1)点ではなく広範囲が痛む、(2)チクチクではなく、全体的に押し付けられるような圧迫感がある、(3)痛んでも数分で何もなかったように治まる、の3つだ。

   順天堂医院副院長の天野篤医師は16年1月17日放送の「健康カプセル!ゲンキの時間」(TBS系)で、「左側」の肩・背中・歯・あごに痛みが出る「放散痛」という現象を、心筋梗塞のサインとして挙げた。左側なのは、心臓の位置に関係している。高血圧、疲れやすさ、男性の場合は男性ホルモンが低下する男性更年期障害も、リスクを高めるという。

黒豆にコーヒー...予防には「黒い食べ物」を

   心筋梗塞のリスクを見極める方法はもう一つある。「悪玉コレステロール」の数値が140以上の人は危険だという。関根さんは185だった。カロリーの過剰摂取、つまり食べ過ぎが原因で高くなる場合が多いが、体質が関係することもある。前出の上田氏によれば、「近い身内で心筋梗塞になった人がいる場合、数値が高くなりやすい」。関根さんは父親が心筋梗塞で倒れたことがあり、家系が関係していたのかもしれない。

   番組では、「サイン」や「悪玉コレステロール値140以上」が出た人は、かかりつけ医か循環器内科を受診するよう勧めた。また、悪玉コレステロール値は健康診断や、薬局でも受けられる血液検査で計測できる。関根さんは番組で、「危なくなってから検診に行ったのでは、取り返しがつかなくなるかもしれない。僕は偶然、早期発見できた。皆さんもぜひ検診へ行ってみてください」と呼びかけた。

   日頃からの予防も大事だ。番組にVTR出演した埼玉医科大学医学部教授で心臓外科医の新浪博士氏は、チョコレートやブルーベリー、黒豆、レーズン、黒ゴマ、コーヒーといった「黒い食べ物」が有効だと話した。黒の色素「ポリフェノール」には、血管にプラークをつくりにくくする効果があるという。ただ、摂取してから3時間ほどしか効果が持続しないため、こまめに食べるのがよい。

   J-CASTヘルスケアでは2016年4月11日付記事で、記者が定期検査でなにげなく「軽い胸の痛みがある」と口にしたのが発端で、医師から「血管の異常」を指摘されて手術に至ったエピソードを紹介した。明確な自覚症状がなかった半面、実際は深刻な事態の一歩手前だったのは、今回の関根さんと似たケースだ。こまめな体のチェックが、自身の命を救う何よりの近道だろう。

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