2024年 4月 30日 (火)

【男と女の相談室】清潔にしたつもりが裏目 デリケートゾーンの脱毛が危ない

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   女性の身だしなみだけではなく、男性にも広がっているデリケートゾーンの脱毛処理。キレイで清潔になるはずだったのに、思わぬ落とし穴が。

   梅毒などの性感染症を発症するリスクが3~4倍高まるという研究結果が発表された。

  • 頻繁な手入れで傷をつけないように
    頻繁な手入れで傷をつけないように
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性感染症の発症リスクが3~4倍高まる

   デリケートゾーンの脱毛については、30代の読者が多い女性誌「steady」(宝島社)が2014年9月号に載せた読者アンケートによると、回答者の55%がアンダーヘアを処理していると答えている。米国ではもっと盛んで、女性の8割以上に達していることが、米カリフォルニア大学の調査で明らかになっている。

   米医師会誌「JAMA皮膚科学」(電子版)の2016年6月29日に発表された論文によると、18~65歳の女性3316人からアンケート調査した結果、83%が脱毛している。処理の場所は、恥骨上部のVゾーン(74%)と膣周囲のIゾーン(75%)が多く、全部処理した人が62%いた。処理した理由は、「衛生的だから」(59%)、「日常的な手入れの1つ」(46%)、「性器の魅力が増すから」(32%)、「パートナーが好むから」(21%)などが多かった。

   実は、研究チームのタミー・ローエン博士はデリケートゾーンの脱毛の危険性を、論文の中でこう指摘していた。

「それぞれの人種の文化や美意識など、女性がヘアを処理する理由は多様です。これだけ広まっているのですから、医療従事者が処理に伴う外傷のリスクなどをアドバイスする重要性は高まっています」

   さて今回、性感染症の専門誌「Sexually Transmitted Infections」(電子版)の2016年12月5日号に論文を発表したのは、米テキサス大学泌尿器科のチャールズ・オスターブ助教授らのチームだ。論文を報道した健康医療ニュースサイト「HealthDay News」(2016年12月5日)によると、米国の18~65歳の男女7580人を対象に、デリケートゾーンの処理と梅毒、ヘルペス、ヒトパピローマウイルス(HPV)などの性感染症との関連を分析した。HPVは子宮頸がんの原因とされるウイルスだ。

手入れの時の皮膚の傷から病原菌が侵入する

   対象者は、脱毛の有無やどのくらいの頻度で行なっているか、性行動の習慣、性感染症にかかったことがあるかなどを調査した。その結果、女性の84%、男性の66%(全体では74%)が「脱毛したことがある」と回答した。脱毛の頻度を「毎月1回以上、すべて脱毛する人」を「極端グループ」、「毎日~週に1回、ヘアを手入れする人」を「高頻度グループ」に分類した。脱毛する人の17%が「極端」に、また22%が「高頻度」に分類され、両方合わせた人が10%いた。

   こうした人々と性感染症のリスクを分析すると、次のことがわかった。

(1)全体の統計をとると、脱毛しない人に比べ、「極端」な人が性感染症になるリスクは約4倍、「高頻度」の人は約3.5倍に上昇した。
   (2)脱毛をする人は若い人に多く、性行動が活発である傾向があった。そこで、それらの要因を調整し分析し直した。しかし、それでも脱毛する人は、しない人に比べ、性感染症になるリスクが約80%高かった。
   (3)その代わり、脱毛する人の利点は、デリケートゾーンが猛烈にかゆくなるケジラミ症に発症するリスクが、脱毛しない人に比べ低くなることだ。

   今回の結果について、米国性感染症協会会長のデニス・フォーテンベリー医師は、「HealthDay News」の取材に対し、「脱毛する時に生じる皮膚の小さな傷から病原菌やウイルスが侵入しやすくなるためではないか」と語っている。また、研究チームのオスターブ助教授は「頻繁に脱毛処理する人ほど性行為の数が多く、パートナーの数も多いため、性感染症に感染する危険性が高まると考えられます」と説明している。

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