2024年 5月 6日 (月)

政府の準天頂衛星が導く未来 期待広がる新ビジネスとは

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   日本版GPS(全地球測位システム)のへの期待が膨らんでいる。政府の準天頂衛星「みちびき」2号機の打ち上げが2017年6月1日に成功、同年中には4機体制になる計画で、18年度から位置情報の精度が飛躍的にアップし、新ビジネスが広がるという。

   みちびきのセールスポイントは、位置情報の精度が現在の10メートルから、6センチ以下まで高まること。

  • 自前のGPSでビジネスに光は差し込むのか(画像はイメージです)
    自前のGPSでビジネスに光は差し込むのか(画像はイメージです)
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「自前GPS」完成へ

   GPSは米国が軍事用に開発し、民生用に開放したもので、自動車の走行位置を確認するカーナビなどに利用されている。現在31機体制で世界中をカバーしているので、ある場所で利用できる(衛星からの電波を受信できる)のは6機程度で、しかも真上にいるとは限らない。このため、衛星がある位置が地平線や水平線に近いと、都会では電波がビルなどに遮られ、山間部では山の陰になるなど、精度が落ちる。

   これに対してみちびきは、「準天頂軌道」というように、ほぼ日本の真上(高度3万2000~4万キロ)にいると考えていいので、ビルや山の陰になりにくく、精度をアップできる。正確には日本上空から「8」の字を描く形でインドネシア~オーストラリアを回る軌道で、1機が概ね8時間、日本の真上にいる。このため、災害時の安否確認機能を持つ3号機(静止軌道を周回)を含め4機体制で24時間、日本全体をカバーできる。もちろん、GPSも一体で利用し、より精度を高める。

   みちびき1号機は2010年に打ち上げられ、これまで、実証実験を重ねてきた。18年からは4機体制で本格的に日本版GPSが稼働。27年までには7機体制に強化し、GPSに頼らなくても高精度を実現し、「自前GPS」を完成させるという。

   みちびきで最も期待される用途が車の自動運転だ。車線変更、対向車とのすれ違いには、現在のGPSでは不可能なセンチ単位の精度での車両位置の把握が必要だ。農地での実験では、無人トラクターが40センチ間隔で植えた稲の間を、稲を踏まずに動くことに成功しているという。農作業の省力化は後継者難の対策に効果が役立つ可能性がある。

   小型無人機ドローンを使った物資輸送にも活用できそうで、離島や山間部などの「買い物難民」の解消に役立ちそうだ。

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