2024年 4月 27日 (土)

巨大メディア企業としての「ヤフー×LINE」 経営統合で生まれるコングロマリットの全貌

マスメディアではなく、個人が発信する仕組みも

   コンテンツの「作り手」を担うメディアも、2社ともに持っている。Yahoo!ニュースは15年から、取材記事やインタビューなどのオリジナル記事を掲載する「特集」をスタート。解説記事の「THE PAGE」(13年創刊、子会社運営→吸収合併によりヤフーへ)とともに、他社からの配信だけでは補えない読者ニーズにこたえている。また、編集に対する考え方やメディア業界の動向も、オウンドメディア(自社保有の媒体)である「newsHACK」(14年開始)で定期的に伝えている。

   ヤフーと米大手ウェブメディアの合弁によるBuzzfeed Japan(バズフィードジャパン)も、創刊約4年で存在感を増し、19年9月に月間UU(ユニークユーザー)3000万人を超えた(10月7日付プレスリリース)。同社は料理動画の「Tasty(テイスティー)」日本版も手掛けているが、ライバルとなる「クラシル」を運営するdely(デリー)もまた、18年にヤフー傘下となった。なお、delyは19年3月、ヤフー子会社の女性向けメディア「TRILL(トリル)」に資本参加し、ライフスタイルジャンルの強化に取り組んでいる。

   企業運営のメディアだけでなく、発信力や専門知識を持つ有識者に、みずから寄稿してもらう仕組みもある。LINEのBLOGOS(ブロゴス、09年創刊)では、音喜多駿・参院議員が東京都議時代から発信を続けていることで知られるほか、かつては元フジテレビアナウンサー・長谷川豊氏の投稿が物議をかもした。政治家から研究者、学生まで「1300名を超える豊富な執筆者」(サイト紹介より)が居るという。12年にスタートした「Yahoo!ニュース 個人」も600人超をラインアップ(18年12月7日付newsHACK記事より)。ポータルのトピックスに、個人発の記事が入ることも珍しくなくなった。

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