2024年 4月 24日 (水)

「プライベートジェット」活況、コロナ禍で問い合わせ3倍も 密防止・時短で高まる需要【空の旅の新常態】

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手短な出入国手続きもメリット

   ANAビジネスジェットによると、プライベートジェットの利用が増えているもう一つの理由に、「時間の有効活用」を挙げる。

   世界レベルでは新型コロナウイルスの感染者は増え続けており、多くの国でまだ入出国に制限があるのに加え、入国時に検温・検査など厳重な手続きが必要な空港もあり、コロナ前より「拘束時間」が長い傾向にある。そもそも日本から直行便が就航していないため、何度も乗り換えが必要なケースも多い。また通常便の場合、出発時間の1~2時間前までに空港に行かなければならない。忙しいビジネスマンにとっては不自由な面があるのも事実だ。

ガルフストリーム製の「G650ER」。最上位機種の一つとされる(ANAビジネスジェット提供)
ガルフストリーム製の「G650ER」。最上位機種の一つとされる(ANAビジネスジェット提供)

   一方、プライベートジェットの場合、長い行列に並んで一般の搭乗ゲートを通ったり保安検査を受けたりする必要がなく、プライベートジェット専用のゲートから短時間で出発できる。日本では羽田や成田など5つの空港に専用ゲートがある。出国手続きなども手短に済ませることができる。ANAビジネスジェットによると、通常便に比べ2時間から2時間半は時間を短縮できるという。

   ちなみに、2019年末にレバノンに逃亡した日産のカルロス・ゴーン元会長が出国したのは5空港の一つの関西空港で、出国手続きの簡便さから逃亡ルートに選ばれたと報じられている。

プライベートジェットで提供される機内食は、日本食や日本酒もオーダー可能だ(双日提供)
プライベートジェットで提供される機内食は、日本食や日本酒もオーダー可能だ(双日提供)

   ところで、便利なのはわかったが、気になるのはいくら払えば「セレブな旅」を体験できるかだ。

   ジェット機は、例えばホンダの航空事業会社「ホンダ・エアクラフト・カンパニー」の「ホンダジェット」(7人乗り)の場合は約525万米ドル(約5億6100万円、1米ドル=107円で計算)とされる。世界で最も手頃なプライベートジェットとされる「シーラス・エアクラフト」社の「ビジョン・ジェット」でも約200万米ドル(約2億1400万円)だ。

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