2024年 4月 30日 (火)

終電繰り上げ、増資に運賃値上げ... コロナ禍直撃の鉄道各社、その対応策は

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   コロナで業績が悪化した交通機関として航空会社に注目が集まるが、実は鉄道も大幅な赤字に陥っている。テレワークの浸透で出勤するサラリーマンが減り、定期券購入も落ち込み、観光地に向かう路線も外出自粛の影響で乗客が減る。JRに続いて終電を繰り上げるほか、増資や運賃値上げの検討を始めるところもあるなど、前例のない事態になっている。

  • 緊急事態宣言発令直後の新宿。乗客が去った駅前は閑散としていた(4月8日撮影)
    緊急事態宣言発令直後の新宿。乗客が去った駅前は閑散としていた(4月8日撮影)
  • 緊急事態宣言発令直後の新宿。乗客が去った駅前は閑散としていた(4月8日撮影)

かろうじて営業黒字確保したのは南海電鉄

   日本民営鉄道協会がまとめた大手民鉄16社(関東9社、関西5社、名古屋鉄道、西日本鉄道)の2020年9月連結中間決算は、合計で売上高が2兆6759億円、営業損益が2540億円の赤字になった。減収率は2割減~半減まで幅があり、落ち込みが少なかった南海電鉄だけが2.53億円の営業黒字を辛うじて確保した。

   JR本州3社の連結決算も、東日本が売上高7872億円(前値同期比48.2%減)・2952億円の営業赤字(前年同期は2965億円の黒字)だったのをはじめ、西日本が同3899億円(同48.8%減)・1447億円の赤字(1288億円の黒字)、東海も同3378億円(同64.6%減)・1135億円の赤字(4068億円の黒字)と、軒並み散々な数字になった。

   赤字決算の原因は今更説明するまでもなく、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うテレワークの拡大、出張や旅行の自粛など、社会の動きが停滞したためで、主力の鉄道事業が大きく落ち込んだ。4~9月の運輸収入はJR東日本が前年同期比54.2%減、JR東海は73.6%減に達した。

   JR東海の場合、新幹線への依存度が高い分、東海道新幹線のマイナスが全体の足を引っ張った形で、2021年3月期通期の見通しは営業赤字1850億円、最終赤字1920億円を見込む。東日本も通期で同5000億円、4180億円の赤字、西日本は同2900億円、2400億円の赤字になるとみている。いずれも、1987年の民営化以降で赤字は初めてだ。

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