2021年 7月 25日 (日)

故人の携帯解約に「1年かかった」 遺族ツイートが拡散...何があった?本人とソフトバンクに聞いた

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   身内が亡くなったが、携帯電話の解約に苦労して1年もかかったと、シンガーソングライターの事務局アカウントがツイッターで報告して、多くの関心を集めている。

   このアカウントが「S社」としていたのは、ソフトバンクのことだった。ツイートした所属事務所の代表に詳しく話を聞いたうえで、ソフトバンクにも取材した。

  • 身内の携帯解約に1年かかったわけは?(写真はイメージ)
    身内の携帯解約に1年かかったわけは?(写真はイメージ)
  • 身内の携帯解約に1年かかったわけは?(写真はイメージ)

訴訟をほのめかす書類も届いたと報告

   シンガーソングライターは、「恋が素敵な理由」などのヒット曲で知られる井上昌己(しょうこ)さん(51)だ。

   その事務局のアカウントでは2021年2月8日、「身内の連れ合い」が亡くなってから、1年もかかってやっと「S社」の携帯が解約できたとツイートを連投した。

   投稿によれば、まず、請求書にあった電話番号にかけてもパスワードが分からず、なかなかつながらなかったという。その後、オペレーターと電話で話すことができたが、すでに債権回収会社に請求書が回ったことを知ったという。

   死亡診断書を送るように言われたことから、本社に請求書とともに送付したが、連絡は来なかった。そして、黄色い封筒の督促状が来るようになり、訴訟をほのめかす書類も届いた。そこにあった電話番号にかけて事情を説明すると、ようやく了解してもらって請求の件は終わりになったそうだ。

   事務局のツイッターは「せめて死んだ場合の対処方法くらいは明記を」と訴えている。

   もっとも、ソフトバンクでは、よくあるご質問(FAQ)のページで「契約者、使用者死亡に伴う解約の手続き方法を教えてください」という質問に回答してはいる。そこでは、契約者の法定相続人(使用者の場合は契約者)がソフトバンクショップに来て、死亡診断書といった確認書類を提示するなどすれば解約できるとある。

   事務局側は、ソフトバンクショップに行って解約手続きをしようとしてもダメだったのだろうか。

なぜ解約に時間がかかったのか、事務局に聞くと...

   井上さんの所属事務所HIRの代表は2月9日、J-CASTニュースの取材に対し、井上さんではなく代表本人が自分の身内についてツイートを書いたと明かした。

   代表によると、自分にとって育ての親に当たる母親(86)の夫が20年2月に80歳で亡くなり、この夫の携帯電話の解約が必要になった。

   そこで、代表は、最初にソフトバンクショップに行ったが、母親が法定相続人に当たるため、母親が来ないと解約はできないと言われたという。しかし、母親は、認知症を患っているため、一緒に行くことは難しかったと代表は話す。

   そして、携帯の請求書にあった電話番号にかけ、オペレーターに電話で事情を話した。しかし、前出のようにこれで解決できず、21年1月28日に、訴訟をほのめかす書類にあった債権回収会社の電話番号にかけて、ようやく解約できたという。

   1年経って携帯の基本料金が10万円ほどにも膨れ上がっていたが、支払わなくてもよくなったそうだ。ルーターは、NTTドコモだったが、こちらはオペレーターとすぐに電話できて、スムーズに解約できたとしている。

   ソフトバンクの広報部は10日、今回の事実関係については、「お客さまの個人情報に関わるためコメントできない」としたうえで、法定相続人が認知症だった場合について、次のように取材に話した。

「解約は、本社に書類を送るのではなく、ショップでの手続きになります。契約者や相続人、家族の方が解約の手続きをされるのが原則になり、病気などの理由で来られない場合は、相続人の委任を受けた代理人の方でも構いません。その場合は、契約者の名前や生年月日、携帯にひもづいている電話番号をご来店時に言っていただくことになります」

   なお、先述したソフトバンク公式サイトの「契約者、使用者死亡に伴う解約の手続き方法を教えてください」というFAQページには、代理人についての記載はない(2月10日13時現在)。

   ソフトバンク広報部では、今回の件についてこう話した。

「これが仮に弊社での対応であれば、申し訳ないと思っています。引き続き、お客さまに満足いただけるサービスを提供していけるように努力して参ります」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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