バービー原爆騒動、米ワーナーはなぜ「隠れ謝罪」を選んだのか PRのプロは断罪...企業が学ぶべき教訓は

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なぜプレス向け声明でのみ謝罪したのか

   SNSでは、米ワーナーがメディアのみに謝罪コメントを発表したことに違和感を訴える声が相次いでいる。「あれは謝罪ではない」といった声もあるが、下矢さんは「公には謝罪しているので『公式』謝罪とは言える」とする。一方で、企業の謝罪姿勢として決して十分とは言えないと指摘する。

   なぜ米ワーナーは、公にではなくメディアへの謝罪を選んだのか。下矢さんは「問題があったことを極力、知られたくなかったため」と推察する。

「謝罪した形は作りたい、けど一般の目には極力触れさせたくない。そんな苦肉の策と見て取れます」

   もし映画の公式サイトに謝罪文を掲載すれば、映画館に行くことを検討してサイトを訪れる人々の目にも触れることになる。

   今回はSNSで発生した炎上であるため、取り上げるのはウェブメディアが中心となると説明する。テレビは、放送枠という制約があるために、政治や経済、台風などのニュースが中心となり、この騒動を取り上げる可能性は極めて少ないという。

「世の中には『SNSでトレンドとなっている情報も、ネットのニュースもほとんど見ない』という層が相当数います。ネット=友だちの情報を知るためのツールとして時々使うという層です。 映画『バービー』は夏休みの家族向け映画です。潜在視聴者の多くが、ネットの情報に普段から触れていない層だと思われます。要は『日常的にネットに触れている層』以外への延焼を防ぎたかったと見ています」
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