中日キューバ助っ人また消息不明に 半年ぶり今季2人目...避けられぬ「亡命リスク」の現実

   中日のペドロ・レビーラの消息が不明となったと報じられ、大きな波紋を呼んでいる。

   報道によると、レビーラは2023年9月26日にナゴヤ球場で行われた二軍練習を無断欠席。名古屋市内の自宅を確認したが姿を消したという。全米野球記者協会に所属するフランシス・ロメロ氏はレビーラがキューバ野球連盟との連絡を絶ち、メジャーリーグでの契約を目指して亡命したと27日にX(旧ツイッター)で発信した。

  • 中日の本拠地・バンテリンドーム
    中日の本拠地・バンテリンドーム
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ジャリエル・ロドリゲスに続いて...

   長距離砲として期待値は高かった。

   21~22年のキューバ国内リーグで74試合に出場して26本塁打をマーク。昨年6月に中日に育成契約で入団すると、1か月後の7月に支配下登録された。21試合出場で打率.203、1本塁打をマークし、オフに再び育成契約となった。

   今季はウエスタン・リーグで48試合出場して打率188、3本塁打と結果を残せず、支配下昇格は叶わなかった。

   中日は今年3月にもWBCキューバ代表のメンバーで最優秀中継ぎのタイトルを昨季受賞したジャリエル・ロドリゲスが、メジャー移籍を目指して亡命している。

   スポーツ紙デスクは「ロドリゲスはキューバから日本に向かうはずが、米国に亡命したためレビーラのケースと異なる。退団しても戦力として考えた時にダメージは少ないが、今後キューバルートで選手を獲りづらくなる。メジャーが契約を認めないなど、NPB、キューバ野球連盟、MLBが話し合って新たな制度を作る必要があるでしょう」と指摘する。

   ただ、米国の歴史、キューバとの関係性を考えると、亡命してきた選手を受け入れないという対応は考えづらい。日本の各球団がキューバの選手を獲得する際、「亡命のリスク」がはらむ現実はなかなか変えられないだろう。(中町顕吾)

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