2024年 5月 7日 (火)

円安加速1ドル156円突破! 政府日銀は連休中に「覆面介入」?待ち受ける「ミセス・ワタナベ」との攻防/第一生命経済研究所・熊野英生さん解説

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   円安の加速が止まらない。東京外国為替市場では2024年4月26日、円相場は34年ぶりとなる1ドル=156円台後半まで下落した。

   同日、日本銀行が金融政策決定会合を開き、現在の金融政策維持を決め、円安対応観測に「ゼロ回答」だったことが伝わり、一気に円を売ってドルを買う動きが強まったためだ。

   はたして政府・日銀の為替介入はあるのか。円安はどこまで進むのか。J‐CASTニュースBiz編集部は、第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生さんに話を聞いた。

  • 円安はどこまで進む?
    円安はどこまで進む?
  • 日本銀行本店
    日本銀行本店
  • 植田和男日本銀行総裁
    植田和男日本銀行総裁
  • 財務省本館
    財務省本館
  • 熊野英生さん(本人提供)
    熊野英生さん(本人提供)
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  • 植田和男日本銀行総裁
  • 財務省本館
  • 熊野英生さん(本人提供)

海外での「覆面介入」、狙いは市場の疑心暗鬼

――ドル円レートは1ドル156円台にまで突入しました。ズバリ聞きますが、政府・日銀が為替介入をすると思いますか。

熊野英生さん すると思います。まさにトリガー(銃の引き金)に指が引っかかっている状態ですよ。本日(4月26日)、鈴木俊一財務大臣はぶら下がり取材で何も喋りませんでした。あれは、日本銀行の金融政策決定会合の結果を待っていたと思われます。

――しかし、その日銀は何の政策修正を行なわず、現状維持のままです。

熊野英生さん なんらかの行動を起こすことで円安に対応するとの見方もありましたが、動きはありませんでしたね。こんなことでは円安の加速は止まりません。

――政府・日銀が為替介入をするとすれば、いつ、どんなかたちになるでしょうか。

熊野英生さん 覆面介入を試みると思います。日本では4月末から大型連休が始まります。日本市場が閉まっている時期に、投機的な円安が進むかもしれないという危機感から、そのタイミングで円安の思惑にくさびを打ち込んでおきたいと考えているはずです。

4月27日からの3連休に、日本時間の夜、ロンドンやニューヨークの外国為替取引の時間に合わせて、現地の通貨当局に委託して介入するのではないでしょうか。介入したかどうかは、しばらくわかりません。

市場が疑心暗鬼でいる期間が長ければ長いほど効果的です。インターバンク市場(外国為替を対象とする銀行間取引市場)とは、そういうものです。
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