小泉進次郎農水相の「コメ劇場」で、石破内閣の支持率も上がっているが、元「AERA」編集長の浜田敬子さんは、2025年6月18日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」で、やりすぎじゃないかと指摘した。「社名は言いませんけど」としながらも番組は、なぜ備蓄米が消費者の手元になかなか届かないのかを取り上げ、小泉農水相がスーパーなど約7万事業者に、仕入れ、販売、在庫の報告を求めたことを伝えた。これに、水曜コメンテーターの浜田さんはこう注文した。「実態把握はマストで、なんで今回、こんなにコメが上がったのかということは、必ず調べて明らかにしてほしいですけども、ちょっと小泉さんはやりすぎだなと思ったのは、卸売業者に対して500％の利益率なんだと、わりと名指しされたわけですよ」と首をひねった。小泉大臣は米卸大手の前年比500％増の営業利益は異常だと国会で答弁して、「社名は言いませんけど」と言いながら、どの会社か容易にわかる内容だった。悪者を探してきてやり玉に挙げる小泉流では、今回のコメ問題は解決しないのではないかと、浜田さんは言うのだ。「価格がどこで決まるのか不透明なまま」「コメの物流って、そんなに単純なものではなくて、今回、どっかでかなり利益が膨らんでいるのは事実で、ただ、その1社とか、1業種だけをスケープゴートにして言うというのは、（小泉氏が）いち議員の立場だったらまだしも、大臣が実態解明をする前に言ってしまうのは、かなり影響力があるし、どうかなってちょっと思いますね」と批判した。ゲスト解説の宮城大の大泉一貫名誉教授も、「コメ業界全体の構造が、果たしてコメを安定供給させるようなものになっているかどうかということを、吟味しなければなりません。価格がどこで決まるのかというのが不透明なままなんですね」と、小泉劇場のように単純化してしまうと、かえって"最適解"は見つからないと指摘した。（シニアエディター 関口一喜）
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