京都・祇園祭のプレミアム観覧席は15万円
花火大会だけではない。7月17日に行われた京都・祇園祭の山鉾(やまほこ)巡行の有料観覧席は、一般席は4600~6600円、山鉾が90度の方向転換を行う「辻回し」を間近で見ることができるプレミアム観覧席は最前列12万円、2、3列目15万円だった。
プレミアム観覧席は座布団や日よけパラソル、イヤホン解説、冷たい飲み物が用意されるだけでなく、巡行観覧後はホテルオークラ京都でビュッフェ形式の食事つき。外国人の購入が多かったという。
9月12、13、14日に行われる大阪の「岸和田だんじり祭」はお弁当・お茶付きの特別観覧券は1万円、だんじり曳行に参加できる参加券は3万円だ。
旅行やレジャーもただきれいな景色や珍しいものを見に行くだけでなく、参加・体験型になっている。花火や祭りの観覧が有料化しているのも、どうせ見るなら、より近いところで一緒になって盛り上がりたいという気分があるからだろう。
観覧有料化、高額化の花火や祭りはこれからも増えるのか。
イベント会社などはさらに広がるとしている。ただ、プレミアム席がよかったからといって、来年も5万円を払って見に来るだろうか。高額席だけでなく、一般席でも、打ち上げ数が少なく、割高感のある大会は売れ残ることが多くなっている。
また、地元住民からは「われわれの税金を使っているのに、かえって花火が見られなくなったり、混雑やごみ放置の迷惑ばかり」という不満も強い。花火大会や祭りの高額観覧ブームは、今がピークかもしれない。
(シニアエディター 関口一喜)